Cloudy事務局・札幌市男女共同参画センター職員の菅原亜都子さんの講演会「女性の生きにくさ解消のために、今旭川でできること。」が六月十九日、大雪クリスタルホールで行われた。ノーリミット旭川の主宰。

 講演会は、参加者それぞれが何をしたいか、何をしてきたかなどを自己紹介し合う、和気あいあいとした雰囲気からスタートした。

 二〇二〇年に立ち上げられた若年女性支援ネットワーク「Cloudy」は行政や企業、団体をつなぐネットワークをつくることが一番の目的だ。

 菅原さんは「コロナ禍で普段相談に来ない若い女性が大勢やって来ました。今までも支援を頑張ってやってきたつもりでしたが、全然足りない、出来ていないと反省しました。何が出来る?何かをやらなくちゃ!と思ったことがCloudy発足の一つのきっかけです。支援は一つの団体では対応しきれないケースが多いです。ネットワークを構築することで、こういう時はどうする?という団体や行政間の相談ができ、実際の支援でも柔軟な対応が出来るようになりました。一人一人が抱える問題が多様化している今、支援においてネットワークの構築は不可欠です」と、連携することの重要性を話した。

 また、なぜ若年女性へ支援が必要なのかについて「子どもでもなく、母親や老齢でもない若年女性は、国の支援から漏れてしまいやすい。子どもでも母でもない『何者でもなくなってしまった人』たちをどうやって支えるかを考えていかなければなりません。また、これは社会が若年女性をどう見るか、というジェンダーなどの問題にもつながります。若年女性だけの問題ではないのです」と社会が持つ若年女性に対する偏見などにも言及した。

 講演後は、コレクティブインパクトの実践として、個々ではなく連携して行動を起こすためにはどうしていくべきかを考えるグループワークが開かれ、男性を含み三十人以上の参加者が話し合った。(作田穂菜美)