全日本空輸(ANA、本社・東京)と旭川中央交通(柏葉健一社長、緑町十四)が二十五日、搭乗便とタクシー送迎を一括で予約できるサービスを開始した。

 同社らが進めるMaaS(※)連携の一環。ANAのウェブサイト・公式アプリから利用できる「ANA 空港アクセスナビ」で旭川空港発着便を予約する際、そのまま続けて、旭川中央交通の「旭川空港定額運賃タクシー」の予約ができるようになった。道内では二〇二〇年から、新千歳空港で同様のサービスがスタートしていて、道北エリアの空港では初めて。

 タクシー送迎の区間は旭川空港~市内中心部(宮前通~九条通の五~十一丁目エリア)。料金は定額で、普通車(定員四人)が四千八百円、ジャンボタクシー(定員九人)が六千六百円を降車時に支払う。また、ANAマイレージクラブ会員は、タクシー運賃に応じたマイル(二百円/一マイル)が獲得できる。

 同日行われた記者会見で、旭川中央交通の柏葉社長が「一つのアプリケーションで二次交通の予約までができるサービス。このようにアプリケーションを一緒に使えるというのは光栄なこと。これからも、いろいろな取り組みをしていきたい」。ANA旭川支店の安達美佐子支店長が「ここ旭川でも、お客様の利便性につながる新たなサービスを始めることができた。利便性とともに、旅行を安心して楽しんでいただけるきっかけになれば」とそれぞれ話した。(東寛樹)

※【MaaS(マース、Mobility as a Service)】 地域住民や旅行者一人ひとりの移動ニーズに合わせて、複数の公共交通や移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済などを一括で行うサービス。観光や医療など、目的地での交通以外のサービスとの連携により、移動の利便性向上だけでなく地域の課題解決にも役立つ重要な手段となると期待されている。