旭川ふたば幼稚園(山中健司園長、豊岡六ノ七)が園児の登園に利用するバス一台に「園児置き去り防止装置」を取り付け六日、同園駐車場で園児への説明会を行った。

 九月に静岡県のこども園で発生した「置き去り死亡事件」など、全国で発生する同様の事件・事故を受け、国が置き去りを防ぐ安全装置設置の義務化を進める中、同園が市内でいち早く装置の導入を決めた。

 設置したのは、モリタエレテック(守田敬幸社長、花咲町六)が開発した安全装置。車前方と後方に一個ずつボタンが設置され、前方のボタンは園児が足で踏めるよう床にあり、押すと大音量のホーンが鳴り、ハザードランプが点滅する。後方のボタンは、エンジン停止後、五分以内に押さなければ、同様にホーンとハザードランプが点滅するため、必ず園児たちの座席を確認することが出来る仕組みだ。

 説明会には三~六歳の園児百十二人が参加し、教員の説明に耳を傾けた。説明が終わるとクラスごとにバスに乗り込み、一人ひとりボタンの場所を確認した。

 装置を取り入れた山中園長は「マニュアルや仕組みを作っても行うのは人間なので、最終的には人がしっかりしなければなりません。今回の装置も、ヒューマンエラーを起こさないための補助の一つになればと考えています」と話した。

 同園では今年中に、残り二台のバスにも安全装置を設置する予定だという。(工藤森)