旭川市在住の漫画家・日野あかねさんの「民衆詩人小熊秀雄 詩とイラストで綴る展示会」が六月一日(木)から七月二十七日(木)まで、中央図書館(常磐公園内)二階ミニギャラリーで開かれます。
小熊は小樽市生まれ。二十一歳の時、樺太から旭川に移住し、当時の旭川新聞に入社。やがて文学的な才能を発揮し、多くの詩や絵などを発表。その後、上京して本格的に詩作や評論活動を開始。自由や理想を奔放に歌い上げる作風で、言論弾圧が厳しくなり沈滞していた詩壇に新風を送りました。三十九歳で病没。
日野さんは小熊の生き方に感動し、小熊の詩からイメージしたイラストを描き始め、これまでフィール旭川のブックマークカフェや旭川文学資料館で展示会を行い、好評を博しました。
今回は、より多くの市民に小熊のことをもっと知ってもらいたいと、十八点のイラスト・パネルに加え、史実に基づき、幼少期を過した樺太から旭川を経て、晩年の東京・池袋までを百㌻の漫画にまとめたファイルを、自由に手に取って見られるように設置しています。
日野さんは高校生だった十七歳に漫画家としてデビュー。二十代から三十代前半までの約十年間、東京でアシスタントをしながら、自身も雑誌などに漫画を発表していました。結婚後、漫画から離れましたが、四十代に身の周りを題材とした漫画の単行本を出したのが契機となり、再び絵筆を握り現在に至っています。 主な著作に『のほほん亭主がんになる』(ぶんか社)、『往復酒簡』(同)、『犬往生』(双葉社)など。
図書館(TEL >22―4174)の開館は火~金曜日は午前九時半から午後七時。土・日曜日・祝日は午前九時半から午後六時。月曜日休館。