デザインを実践で学ぶワークショップ「デザイン手書き会議」が四月、旭川農業高校(永山町十四)で行われた。

 「デザイン手書き会議」は、あさひかわ創造都市推進協議会が主催。旭川クリエイターズクラブ(ACC)が運営する、市民がデザインを学ぶための取り組み。ユネスコ創造都市ネットワークにデザイン分野で加盟した旭川市が、デザインを活用したまちづくりを進めるうえで、市民がデザインについて理解を深めることなどを目的に企画された。

 今回は同校の主催で、単独の学校で行われるのは旭北高に次いで二例目。同校農業科学科・地域資源活用班の二、三年生十七人が二日間に渡り、「農業体験会」のネーミングなどに取り組んだ。

 一日目は、ACCのゲンママコトさん(デザイン事務所カギカッコ代表)による「考える技術」や「『伝える』と『伝わる』」などについての講義を聞いたあと、生徒らが三つのグループに分かれて、農業体験会の「本質」を見つけるワークショップを実施。

 二日目は、「何を伝えたいか」というゴールを各グループで決めてから、ネーミングに取りかかる体験会。初めに付箋を使って、キーワードをできるだけ書き出した後、それらを取捨選択しながら、目指すゴールに結びつく組み合わせになるよう試行錯誤。最後に、それぞれがまとめたイベント名を発表して二日間の日程を終えた。

 生徒たちの発表後、ゲンマさんは「大人も同じような方法でネーミングを行います。ただやみくもにやってもうまくいかないので、考え方や手順をちゃんと知っていれば、いいアイデアを生み出すことができます」と語りかけた。

 参加した平田尚哉さん(二年)は「必要のないような言葉でも、一回出すだけ出してから選定していく、という考え方がとても勉強になりました。今後のイベントの企画づくりにも生かしていきたい」と笑顔で話した。(東寛樹)