旭川農業高校(永山町十四)が、髙砂酒造(市内宮下通十七)や地域の企業・団体などと協力して、日本酒醸造プロジェクトを進めている。

 同企画は、高校生が大人と共に酒米生産を行い、更に日本酒造りやデザイン制作など日本酒として製品化するまでの過程を経験することで、地場産業の担い手を育成していこうと二〇二一年からスタートした。三年目となる今年は、昨年の生産量七百二十㍉㍑瓶約三千本から倍増し、七百二十㍉㍑瓶七千本の生産を目指している。

 二十六日の田植え当日は青空の下、同校水稲班のメンバー二十二人とプロジェクトメンバー二十一人が参加。手植え班と田植え機班に分かれ、約七千平方㍍の水田に北海道産酒米「きたしずく」の苗を植えた。田植えを行った同校の前田優揮さん(三年)は「昨年の作業から一年間空いたので勝手を忘れていましたが、やっているうちに勘が戻ってきました。一年目、二年目と人気商品になったので、それを超える酒を作って多くの人に飲んでもらいたいです」と、泥だらけになった姿で話した。

 同プロジェクトは今後、七月に講習会・酒米農家の見学、九月に稲刈り、十月以降にはラベルデザインを決定し、酒造り体験、ラベル貼り作業などを経て、二四年二月下旬に完成発表会を開く予定だ。(工藤森)