企画展「こころ・おどる・ものがたり」が道立旭川美術館(常磐公園)で開催されている。

 同展では、私たちの心を揺り動かし、さまざな感情や思索をもたらす“物語”を軸に、絵本原画、本の宝石、おもちゃ、アートの四つのセクションに分け、幅広いジャンルの作品を展示している。

 地元や世界の作家の絵本の原画や絵画が多数展示されるほか、ひときわ目を引くのが、武井武雄さんの「刊本作品」(会員登録をした人だけに頒布された、趣向を凝らした私家本で、“本の宝石”とも称される)や、置戸町のオケクラフト誕生の立役者である工業デザイナー・秋岡芳夫さんの玩具など、遊び心たっぷりの作品群だ。武井さんの作品ごとに技法の違う刊本作品や、秋岡さんの一つとして同じ形のない竹とんぼが一堂に集められた展示は、壮観のひと言。美術愛好家のみならず、多くの人たちが楽しめる内容となっている。

 同館の藤原乃里子学芸課長は、「じっくり観賞することで大人も楽しめる内容で、物語を感じながら楽しく見ることもできます。夏休み期間、ぜひ親子連れで足を運んでいただけたら」と、広く来場を呼びかけている。

 関連イベントとして、同展出品作家の堀川真さんによる夏休み工作アトリエ「すてきなじどうしゃ“○○さん”をつくろう!」が、十一日(金・祝)午後二時と、十二日(土)午前十時に行われる。同展を一緒に観覧した後、動かして遊べる車のおもちゃを作る予定。定員は各日十組二十人程度(小学生とその保護者)で、電話での事前申し込みが必要。参加料は大人七百円、子ども三百円(観覧料などすべて込み)。参加者は一㍑の空の牛乳パックを持参のこと。
 展示やイベントの問い合わせ、申し込みは同館(TEL 25―2577)へ。(岡本成史)