コウモリ観察会が二日夕、常磐公園で開かれた。常磐公園の自然を考える仲間(高野克子代表)の主催。親子連れやペットの犬と一緒の人など約四十人が、日が落ちた夜空を滑空するコウモリの姿に歓声を上げた=写真=。

 オサラッペ・コウモリ研究所の出羽寛代表が講師を務めた。常磐公園の大きな木の樹洞には、この季節、ヤマコウモリが集まって、日が落ちて暗くなる頃、虫を捕食するために飛び出す。

 ヤマコウモリは日本最大のコウモリの仲間で、翼を広げると四十㌢を超える個体もいるという。出羽さんが持参したバットディテクター(超音波受信器)を使って、コウモリが発する声や飛翔する羽音を聞いたりした。

 午後七時過ぎから、樹洞から飛び出すコウモリが増え始めた。バットディデクターが「パタパタパタ」という羽音を拾うと。「あっ、飛んだ」「あっちに行ったよ」などの声が上がる。七時半の終了までに、五十羽ほどのコウモリを確認した。

 初めてコウモリを見たという木下知美さん(55)は、「常磐公園の近くに住んでいるけど、こんな身近にコウモリがいるなんて知らなかった。驚きました。観察会があったら、また参加したいです」と笑顔で話してくれた。(工藤稔)