市内の生産者が、とれたての農産物を持ち寄る直売会「GOKKANナイトマーケット」が六日、JR旭川駅前広場で開催された。あさひかわ創造都市推進協議会の主催。

 市が昨年行った、地域に新しい価値を生み出す人材を育成する研修プログラム「旭川デザインプロデューサー育成事業」で、一つのチームが行ったリサーチから旭川の「もったいない」現状がいくつも挙がった。そのうち、廃棄野菜の課題を解決しようと、同チームのメンバーが“生産者と消費者が出会える場”として企画した。

 マーケットには、守谷農園、Yoco farm、栗林農園の三農園のほか、旭農高農業科学科の生徒らが参加し、トマトやトウモロコシ、ズッキーニ、パプリカなどの野菜や加工品を販売。子ども連れなど多くの客が訪れ、品種による味の違いや、生産の難しさなど、生産者との会話を通じて野菜についての理解を深めた。

 企画メンバーの一人、上川生産連の上級食育アドバイザー・岡崎茜さん(41)は「お客さんの多くが、生産者とのコミュニケーションを楽しんでいて、一定の成果を感じています。このような小規模なマーケットを、市内のいろいろな場所で開催できるようになれば。旭川の“もったいない”は、土地活用や情報発信、市民の意識など、ほかにもたくさんあるので、今あるものを大事にしながら、別の取り組みも進めていけたら」と話す。

 今回のイベントは試験的に行ったもので、アンケート調査などの結果をもとに、今後、本格化を目指すという。(東寛樹)