旭川信用金庫(武田智明理事長)の二〇二四年カレンダーに採用する作品などを決める「旭川しんきんカレンダー絵画募集展」の表彰式が八月三十日、同金庫本店の五階会議室で行われ、カレンダーに採用される大賞一点の他、準大賞一点、奨励賞二点、新人賞一点の計五点が表彰された。

 五十三点の応募作品の中から大賞に選ばれたのは、二度目の大賞受賞となる宮西隆生さんの「そばの花咲く丘」。宮西さんは、東旭川町豊田で偶然出合ったそば畑の広がる景色を「北海道らしいすがすがしい風景だと思い、ここの絵を描こうと決めた」と話す。水彩では滅多に使わないホワイトをそばの花の表現のために使い、グラデーションを大切に描いたという。

 準大賞には齋藤玄輔さん、奨励賞には新木仁さんと舘小路裕範さん、新人賞には今勝俊さんの作品がそれぞれ選ばれた。審査委員長を務めた画家の神田一明さんは、講評で「五点とも季節感あふれるいい作品で、どれが大賞になってもおかしくなかった」と述べた。

 同金庫の絵画募集展は、地元在住の画家に作品発表の場を提供し、地元の文化振興を後援する地域貢献活動として毎年行われている。武田理事長は「これからも地元の芸術文化振興のために協力していきたい」と挨拶した。

 カレンダーは十二月上旬に印刷され、全四十店舗で合わせて三万枚が配布される予定だという。(岡本成史)