市内のカフェ店主・イクラケンさんの「令和の熊彫」展が、こども冨貴堂(七条買物公園)のギャラリーキッズで開催中だ。

 イクラさんは一九七二年、福島県出身。道東海大学芸術工学部(旭川キャンパス)卒業後、ビデオ制作会社や洋食レストランなどに勤めた後、市内にカフェをオープン。もともと木彫り熊を見るのが好きだったイクラさんが、ある時、八雲の木彫り熊の教本に出会い「自分の手で彫ってみたい」と考えるようになり、昨年四月から本業のかたわら、独学で制作を初めたという。

 個展を開くのは今回が初めて。ベーシックなモチーフに加え、ベレー帽をかぶったクマや、絵本に登場するクマをモデルにしたものなど、ユニークな作品も並ぶ。素材にシラカバやエンジュ、イチイなどを用い、どの作品も丸みのある愛らしいフォルムに仕上げられている。

 イクラさんは「『令和の熊彫』とうたっている通り、これまでの民芸品にはなかった新たなオリジナリティを出して、地元の人にインテリアとして買ってもらえるような作品を作っています。木彫り熊の彫り手が減少する中、伝統を次世代につなげられるよう、これからも制作を続けていけたら」と語る。

 三十日(月)まで。時間は午前十時から午後六時まで(最終日は四時まで)。

 問い合わせは、同店(TEL 25―3169)へ。(東寛樹)