高校生がデザイン思考を学ぶワークショップが十日、旭川北高校で行われた。あさひかわ創造都市推進協議会の主催。

 ユネスコ創造都市ネットワークにデザイン分野で加盟している旭川市が実施する、市民に向けたデザイン普及活動の一環。市内の高校生がデザイン思考のアプローチなどを学び、課題を発見・解決する能力を高めることで、地域の将来を担う若者の育成をねらう。

 市のチーフデザインプロデューサー(CDP)を務めるKESIKIがアドバイザーとなり、慶応義塾大学SFCの吉井弘和研究会と同協議会が連携し、企画がスタート。大学生らが高校生向けに考案した、デザイン思考を実践するためのワークシートなどのツールを用いてワークショップが行われた。

 参加した旭北高の一年生七人は、大学生から「問いとは何か」や「問いの立て方」など、デザイン思考における「問い」の重要性などについて説明を受けたあと、三つのグループに分かれてワークを実施。最初にそれぞれが立てた問いを、ワークシートを用いて具体化させる作業を個別やグループで行い、ブラッシュアップしていった。

 ワークショップを終えた井上皐さん(16)は「初めに自分で立てた問いは、実際には問いになっていなかったけれど、キーワードを深掘りしていけば、ちゃんとした問いに変わることがわかった。いろいろなものに考え方を応用できそう」と感想を話した。

 この前日には、同様のワークショップが旭川明成高校でも行われており、同協議会は今後、二校で実施したワークショップの成果を踏まえ、同研究会と共同でツールを改善。来年度には、市内のほかの高校での探求学習にも広く活用できるよう進めていく予定だという。(東寛樹)