道立旭川美術館(常磐公園)で現在、「みんなの推し☆コレクション~オススメの所蔵品を教えていただきました~」が開催されている。自分の好きな、あるいはおすすめしたい同館の所蔵品を一般公募した特別展で、こうした試みは今回が初めてだという。
募集は、同館が所蔵する絵画・彫刻・工芸品その他の全七百五十八点の所蔵品を対象に、四月二十七日から九月一日まで行われ、来館やホームページなどを通じて百七件の応募があった。そのうち二十一点を、作品の人気度や、寄せられたコメントの内容をもとに紹介している。
特に人気が高かった作品は、土屋仁応さんの「麒麟」(彫刻)、あべ弘士さんの「『エゾオオカミ物語』絵本原画」、佐藤進さんの「松蝉の頃」(絵画)の三点。
寄せられたコメントは、思い入れたっぷりの長文から、たった一行だけの文章まで十人十色。学芸員の視点とはまた違った、観覧者の立場からの肩ひじ張らない感想が、読んでいて楽しい。スペース等の兼ね合いで展示されなかった他の応募作品についても、展示室内に設置されたモニターで作品とコメントを見ることができる(著作権者の了解済み)。
同館の藤原乃里子学芸課長は、「子どもから大人まで、たくさんの方々が自分の見方で作品を紹介してくれ、多様な視点を感じられる展示会です」と来館を呼びかける。
二十五日(水)まで。観覧料は一般二百六十円、高大生百五十円、六十五歳以上、中学生以下、土曜日の高校生は無料。問い合わせは同館(TEL 25―2577)まで。 (岡本成史)