銭湯のフタバ湯(加地経郎さん経営、春光七ノ五)が六月十六日、旭川市健康保健表彰を受賞した。
市は、公共浴場や理容、美容、クリーニング業界を対象に、衛生基準を遵守し、他店の模範となる生活衛生優良店舗を毎年、表彰している。
加地さんは「身に余る光栄です。感謝とともに、これからも地域の皆さんのために頑張ります」と喜ぶ。
フタバ湯は、加地さん(65)が前経営者から二〇〇五年に経営を引き継ぎ、老朽化のため一三年に建て直し、現在に至っている。これまで、内風呂がなかった春光台の古い市営住宅の住民をマイクロバスで送迎したり、夏に屋台を出して近所の住民の憩いの場を提供したり、野菜市場を開いたりと活動は広範囲に及び、「地域の人たちに愛される銭湯」を目指してきた。
八年前に難病を患い、思うような活動ができなくなったことから、銭湯経営だけに専念。奥さんの信子さん(64)と二人三脚で、午後三時から十時まで(月曜日定休)営業している。
今年は創業二十年。加地さんは「一番嬉しいのは『いい湯だったよ』と言ってくださるお客さんの笑顔。これからも、体の許す限り続けていきます」と語っている。(佐久間和久)