森の写真展「写真の町」を宣言して今年、二十五年を迎えた東川町で「えぞ王国・森の写真展」が開催されている。

キトウシ森林公園中腹にある展望閣を中心に約一・二キロの遊歩道沿いに展示する“森の中のギャラリー”。同町に住む獣医師で写真家の竹田津実さんが撮影したキタキツネやエゾシカ、ヒグマなど、自然の中に生きる北海道の動物たちをとらえた作品二百十五点。木の根元に置かれたり、つり下げらたり、ササヤブの中に置かれたりと、まるで動物たちがそこにいるような感覚で、見る人たちを楽しませている。額縁は間伐材を利用した手作りで、写真は風雨に耐えられるようにラミネート加工されている。 

この森の写真展は十月十八日までのロングラン。竹田津さんの野外写真展はこれまで然別湖など四カ所でおこなわれているが、これほど広面積で、長期間にわたる写真展は初めて。

同展を企画した写真の町推進室の市川直樹さんは「額縁などはワークショップでみなさんの支援をいただいて製作するなど、多くの方々の協力があって実現した写真展です。晴れや雨など天候によって、また季節によって同じ写真でもまったく違った印象になります。訪れてくれた人には必ず楽しんでいただけると思います」と話している。

観覧料は無料。場所など詳しいことは、キトウシ森林公園にある物産センター・管理事務所(TEL82―2228)まで。