4ノ8エスター旭川ビルB1階・TEL22-9995

四条八丁目の少し路地に入ったところにある、おいしくてオシャレと噂の「炭火やき鳥 りょう」さんにお邪魔しました。

扉を開けると、ジャズが静かに流れ、間接照明が和風の店内を照らしています。メニューを見ると、ワインリストに羊肉や鴨、ステーキと並んで…フレンチのお店かと錯覚します。

カウンター越しの焼き台で、真剣な眼差しで調理をしているのは酒井亮さん(35)。フレンチ出身の店主が腕をふるう名古屋の飲食店で五年修業し、昨年六月、故郷の旭川で開業しました。

まずオススメの一品は、「仔羊の香草焼串」(四百円)。盛り付けも上品で、焼き鳥のイメージではありません。「ぜひ」の一言で早速、いただきます――。

ほのかなハーブの香りを感じながらほおばると、羊肉独特のうまみが塩でグッと引き出て、口いっぱいに広がります。羊肉の臭みは全くありません。コレは、ぜひともワインを注文したいですね。

続いては鳥の「ハツ」(百八十円)。お皿の上でもプルプルと揺れています。噛むと独特のプリップリとした食感に感激。思わず、うなってしまいます。

一つひとつの品が丁寧に作られています。なんと塩まで自家製。ブレンドに加えて昆布やカツオでダシをとり、仕上がるまで一週間もかかるとのことです。そして、全てのメニューに化学調味料を使用していません。

「一本一本、どうやったらおいしくなるか、手間暇かけて仕込んでいます」と酒井さん。真剣な目で焼き台の前に立つ姿に、ストイックな情熱を感じました――。

日曜定休。営業時間は午後五時半から十一時(金・土は午前零時まで)。

(取材・太野垣陽介記者)

ケロコのひとことメモ

あちこちから「おいしい」「オシャレ」と聞いて、前から気になっていたお店です。行ってみるとウワサ通り、バーのような、高級和食店のような…。

まず出てくるキャベツは、特製の味噌をつけるといくらでも食べられそう。私の好きなハツも砂肝も、食感がたまりません。

鳥だけでなく、変わり種も。焼きトマトは嫌いな私ですが、食べてみるとあらら、おいしい。バジルソースでまるでイタリアン。

おいしさをとことん追求しようという心意気が伝わるお店でした。

2015年06月16日号掲載