二十日に投開票が行われる第二十七回参議院選挙は、最終盤だ。報道では「事実上の政権選択選挙」と繰り返されるが、有権者の一人として、どうも今ひとつ実感が湧かない。「政権選択」という緊迫感がない。なぜだろう。
振り返ってみれば、石破茂政権が発足して八日後、戦後最速で衆院を解散し昨年十月二十七日に行われた総選挙の結果は、自民・公明の連立与党が大敗。少数与党となった。参院でも自・公が過半数を割る結果になれば、石破政権は政権運営に行き詰まり、政権交代が起こる可能性がある、ということだ。もっとワクワク感が国民の間に広がっても良いはずなのに、どうも物足りない。
この参院選の争点の一つとして、物価高騰対策がある。与党は自民党が公明党に折れる形で「全国民への二万円の給付金」を打ち出した。これに対して、野党はそれぞれ小さな違いはあるものの、大きな方向としては「消費税減税」を掲げる。
与党の給付金は「選挙目当てのバラマキだ!」と批判され、一時は引っ込めた政策だから、自民党は正当化に四苦八苦している。そのため、石破首相も森山裕幹事長も、この「二万円給付」を強くアピールできず、仕方なく野党の「消費税減税」を批判するというスタンスを取る。自分の政策の良さをアピールできないから、相手の政策を悪く言う…、まるで頭の悪い子どもみたいだが、それが今の自民党の実態なのだ。(工藤稔)
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