今号本紙14面のコラム「旭川の小さな運送屋さんの社長は書きました」が小熊秀雄賞のことを取り上げてくれた。その部分を以下に引用する。

 ――(前略)旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄の業績を讃え、一九六八年に旭川市で創設された現代詩の賞。全国から公募し、年に一度、優れた作品を表彰している。そして今月、その選考会が行われ、百二十二の応募詩集の中から静岡県の生駒孝子さんの詩集『光る轍(わだち)』が選出されたと伝えた。

 正直に書くと、詩にさほど興味があるわけでもないので、いつもならさらっと流してしまうところだったのだが、記事にはなんと、生駒さんが三十年以上トラックドライバーをしていることや、その仕事の中で見てきた業界やお客さんとのやりとりなどを、この詩集に表現したとあり、驚きと興味が一気に沸き上がった。

 そして何だかとても嬉しい。まだ読んでもいないのだが、何となく内容が思い浮かぶようだ。こんな時代の中で、私にも、日夜走っているドライバーたちにも、きっと励みになるに違いない。私にとっては初めて読む詩集になる。出版元から届くのが待ち遠しい。(引用終わり)

 筆者の森俊一さんは一九六七年、市内永山の生まれ。地元の小・中学校から旭川大学高校で学んだ。札幌の美術系の専門学校へ進み、デザイン事務所経営を経て、農家だった祖父が創業し、父親が大きくした運送会社を継いだ。タイトルに「小さな」とあるが、従業員三十八人を雇用し、トラックなど四十四台の車両を持つ、中堅の運送会社の経営者である。

 森さんが、本人が言うようにさほど興味がない詩の賞の記事を読んでくれたことにまず、感謝するとともに、敬意を表したい。第五十九回小熊秀雄賞を受賞したのが、三十歳からトラックの運転手として働いているという女性だった。運送業界は極度の人手不足だと聞く。森さんの口からも、「募集しても、来てくれないんだ」との話が繰り返し出る。そんな経営者としての日々の苦悩や困難な情況が、「トラックドライバーの女性が詩の賞をとった」というニュースに敏感に反応させたのだろう。

(全文は本紙または電子版でご覧ください)

(工藤 稔)

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