月末の金曜日は午後三時に退社して、酒を飲んだり、飯を食ったり、買物をしたりして消費を盛り上げるんだと。「プレミアムフライデー」なんだと。外来語辞典によると、プレミアムの意味は「賞、賞金、おまけ、額面以上に払う割増金、保険の掛け金…」とある。お役所や大企業の正職員や正社員には恩恵があるんだろうな、きっと。

 弊社の社員が言う。「アベノミクスと同じで、地方の、小さな会社にとっては、どこの世界の話?って感じですよね。金曜日、三時に帰っても、仕事の量が減るわけじゃないからなあ。今週の土曜日、久しぶりに半ドン出来そうです」。ウキウキした表情に救われる。

 「小さな会社」関連で一つ、二つ話を。畏敬する経営者がこんな話をしてくれた。年商数十億円の企業体のトップである。「新しい事業を起こすときには、中途半端な自己資金は入れない。資金は全部、借金でやる。失敗できないから、死に物狂いになるんだ」「中小企業の経営者は、会社の誰よりも仕事をする。だから社員もついて来る。一生懸命に働く」。お酒が入った、何気ない会話の中で聞く、生きた哲学。戒めである。

 「労働時間短縮」や「男も育休」が世の趨勢、「週休三日」なんて会社も現れていると聞く。従業員四十人ほどの建築関連の企業経営者は、自嘲の雰囲気を発散しながら怒る。社員思いの、有能な経営者である。「法律をその通り守ったら、間違いなく会社は潰れる。中小零細のほとんどはそうだろう。一方で、オレたちが必死で稼いで納めた税金を外国で、いいふりこいてバラまく。腹が立って腹が立って…」。枕はここまで。

 【訂正】です。前号の小欄で、ゴミの最終処分場の建設計画と比べる形で、次のように書いた。

 ――(前略)市庁舎建設についてのパブコメが行われたのは、ほとんど変更される余地がない「基本計画(案)」を作ってしまってからだった。市民の意見を聞くもヘチマもない。すでにガチガチ。

 パブコメ実施の時期だけではない。市庁舎整備検討審議会のメンバーの選定、市民アンケートの誘導的質問、市民文化会館の大規模改修から建て替えへの不可思議な流れなどなど、およそ西川将人市長が掲げる「対話から市政を」とは対極にある、非民主的な行政のやり方ではないか。(引用終わり)

 市総務部から抗議があった。新市庁舎建設についても、「基本構想(案)」の段階で、二〇一六年(平成二十八年)一月二十五日から二月二十九日まで、意見提出手続(パブリックコメント)を実施している。その間に二回、市民説明会も開催している、と。確かに市のホームページに、一回目のパブコメに寄せられた十九件の意見と、それに対する「市の考え方」が載っていた。勉強不足、思い込みを恥じる。お詫びします。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

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