同僚の記者が、「見ましたか?」と向かいの机から尋ねる。今月の「こうほう旭川市民 あさひばし」のことである。「△△さんから、電話が来ていましたよ」と元市の幹部の名前を口にした。「全面を自分の写真で使う厚顔はいつものこととして、あの文章はなんだ? 『市民の皆様の心・想いを、自分の心に置き換えて』って、意味がわからない。日本語になっていないだろう」と怒っている、そうな。
あいにく会社にも、自宅にも、まだ「市民広報 あさひばし」は届いていなかった。聞けば、毎月十五日発行とのこと。地域によってタイムラグがあるのだろう。彼に翌日、自宅から持って来てもらった。背景から察するに、旧偕行社(中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館)の前に立つ笑顔の写真と、大きな「旭川市長 今津寛介」の筆字、そして「二期目の市長就任に当たって」と題する二百四文字のコメントが、ドーンと最初のページに載っている。
元市幹部が言うまでもなく、市民広報は今津市長の後援会が発行する機関紙ではない。旭川市総合政策部広報広聴課という市の一部署が編集発行する「公共の発行物」である。選挙で選ばれるこのまちのトップにとっては、極めて魅力的で誘惑されやすい媒体であるからこそ、本人も、その編集に携わる職員も、必要以上に抑制的であるべきだろう。
二〇二一年九月、西川将人前市長の衆院選出馬に伴う辞職による市長選挙で初当選した今津市長に向けて、同年十月二十六日号の小欄で、私は「“若葉マーク”の今津市長にお願い」とのタイトルで次のように書いた。
――土建業界のボスの靴をなめるような市長にだけはなってくれるな、若葉マークの今津市長に、取りあえず、お願いしておく。
そして、この「直言」に対する読者からの「ご意見」に答える形で、次号十一月二日号の小欄で、前号の「建業界のボスの靴をなめるような市長にだけは…」のくだりを引用しながら次のように書いた。
(工藤稔)
(全文は本紙または電子版でご覧ください)
(工藤 稔)
(全文は本紙または電子版でご覧ください。)
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