六月十七日、十八日、京都府綾部市で開催された「全国地域紙交流会」に参加した。「地域紙の十年後を考えよう」というテーマの下、全国の市町村で新聞を発行する三十九紙の経営者らが集まった。日刊紙、弊紙のようなウイークリー、週に二回、三回発行の新聞など様々。インターネットの時代、足で集めた情報を記事にし、紙に印刷して各戸に届けるアナログ媒体・新聞の「明日を見据えよう」という趣旨で、事例発表や討論などが行われた。もちろん、前向きな発言も少なくなかったが、大半の経営者は「部数減」の悩みを口にした。弊紙もしかり。


 戦後ベビーラッシュの末端、団塊の世代の最後尾、同年代の友人からのメールである。弊紙を購読してくれる人を紹介してほしい、という私の「お願い」への返信。どんな商売も厳しさが増す時代、生真面目な彼が「踏ん張れ」と励ましてくれている。そのさわりを。
 ――ネット上に、意図的なウソ情報があふれる中での署名入りの紙媒体の重みはかけがえのないものだと思います。

 しかし、残念なことに、若者(じつは爺さまたちもですが)たちにとって、安い給料や年金の中から紙誌代に割くというのはなかなか根性のいる話なのかもしれません。
 若者も爺さまも、意図的な世代対立・分断政策の中で、真実を知ることなく、あふれる偽情報に翻弄されながら、貧困と孤立を深めてゆくばかりのような気がします。

 今何ができるのか、爺さまは考える日々です。秘密保護法で、目を塞がされ、共謀罪で、口を閉ざされ、手も足も縛られることになれば、この国はいったいどうなってしまうのでしょうね。

 「風が吹けば、桶屋が…」じゃないですが、前代未聞の悪政の下で、何やらすべてが悪い方向へと、どんどんリンクしている気がします。恐ろしいことです。

 最近、自分も「死ぬまで働き続ける」という言葉が、冗談に感じられなくなってきました。四十年以上も働き続けてきたにもかかわらずです。情けないことです。近いうち、一杯やりたいですね。では、また。

 このところ、週刊誌の報道を大手紙やテレビが後追いするのが常態化している。形の上では、その流れに挑戦したのが読売新聞である。週刊誌でもここまでは書かんだろう、というネタを芸能週刊誌に先駆けて堂々と、詳細に報じた。五月二十二日(月)付の社会面。見出しは「前川前次官 出会い系バー通い 文科省在職中、平日夜」。記事は、文部科学省の前川喜平・前次官(62)が在職中、売春や援助交際の交渉の場になっている東京都新宿区歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていた、という内容。直後から、加計学園問題で、安倍政権を揺るがす証言を続ける前・文部科学次官を貶(おとし)める目的で、官邸からのリークに乗って記事にした、との報道が続いた。

(工藤 稔)

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