前号の小欄に、読者からメールが届いた。ちゃんと名を名乗る、七十代の男性。強いお叱りと、いささか賛意のご意見である。紹介しよう。

 毎回(週)さすが「直言」と、楽しく時には意義も異議も感じたりして読んでいます。今回も中段まではそうだったのかと感心して知らない事を教え、諭されているような気持ちで読み進めました。

 いよいよ新市長のオフサイド発言と議会での謝罪へと話が進み、怒りがふつふつと…。この「検討段階の内容」とするものが、どの様な場で発言したのかは分かりませんが、彼がお一人で報道関係の方々と酒席を伴う場にいたのでしょうかね。いや、行政の市長部局と言われる部署の職員はどなたもおられない場だったのでしょうかね。疑問ですね。と思いつつ読み進めて、「衆議だった父親や…」から始まる文章には筆者の怒り、興奮状態が頂点に差し掛かってきたようで、ここからの文章には強い違和感を感じてしまう。

 彼に投票したであろう市民に対する馬鹿にしたような見下げた表現にはとても看過できないし、もう一度選挙戦を再燃し、西川氏が落選したのは「西川市政に対する…過度の酷評だ」とでも言いたいのだろうか。

 そうは言っても、最後の六行には私もそう心配する一市民である。(引用終わり)

 この方の「怒り」を誘った文言は、前週のあさひかわ新聞を読んでいただくとして、「最後の六行」は次の通りだ。

 ――土建業界のボスの靴をなめるような市長にだけはなってくれるな、若葉マークの今津市長に、取りあえず、お願いしておく。

 市長選が決した後、今津市長誕生を応援した少なくない方たちからも、同じ心配をしていると聞かされた。前号で「衆議だった父親や…」と書いたのは、申し訳ないが市長の父親世代の、古い、狭い、旧態依然とした政界という社会経験しか持たない四十四歳の市長が、押し寄せるであろう種種雑多な、玉石混交の助言や進言や忠告をどのように取捨選択するのか案じている、という意味である。

 新市長がお持ちの、清新な価値基準や理想を曲げずに、市議会議員や市職員と衝突しても、多少の齟齬があっても、貫くべきことは貫く、守るべき約束は守る、その若い気概に期待する。勘のいい方は、続けて私が書こうとしていることを察知されたかも知れない。ご明察、赤レンガ庁舎の解体についてです。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

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