以下は、時事通信が六月二十三日十二時九分に配信した記事。
――小泉進次郎農林水産相は二十三日、コメの値下げを実施する民間企業の取り組みについて自身のX(旧ツイッター)で投稿したことに関し、「全く問題ない」との認識を示した。
小泉氏は、「素晴らしい取り組みを宣伝してはいけないということになれば、政治家はどこにも行けない。そして、どこからも話が聞けない」と述べた。
視察先のJR東京駅で記者団に語った。小泉氏は二十日、LINEヤフーが二〇二四年産の銘柄米を、実質五㌔三千円台で販売するキャンペーンを紹介。これに対し、SNSなどでは個社の取り組みを宣伝することは利益誘導に当たるとの批判が出ていた。(引用終わり)
進次郎大臣は、自民党が目標に掲げる「銘柄米の販売価格を五㌔三千円台」の実例を示したかったのだろう。だが、LINEヤフーのキャンペーンは、クーポンとポイント還元を組み合わせた値段だったそうな。アナログおじさんには、使えないワザでして。
主食であるコメを海外から輸入しなければならない状態。明らかな失政である。自民・公明の両党は「ごめんなさい」と頭を下げて、政権から去るべきだ。次の参院選で国民はどんな判断をするのか、さて、今年のコメの出来はどうなるのかなあ。
畏敬する農業法人の社長が「尊敬する」と断言する山下惣一の著書『百姓の遺言』(二〇二三年・家の光協会)を引っ張り出して読み返した。本の表紙裏の著者略歴に「(やました・そういち) 一九三六年、佐賀県唐津市生まれ。中学卒業後、農業に従事する傍ら、創作活動を続ける。六九年『海鳴り』で第一三回日本農民文学賞受賞、七九年『減反神社』で第二七回地上文学賞を受賞。『減反神社』は『父の寧日』と合わせ、第八五回直木賞候補にノミネートされた。NGO『アジア農民交流センター』代表、『小農学会』代表世話人なども務める。二〇二二年七月十日逝去」とある。
山下さんは三年前に亡くなっているのだが、『百姓の遺言』には現在進行形の「令和の米騒動」を予見していたかのような話が幾つもある。その中の一つを紹介しよう。二〇一六年十月、直腸がんの手術をした後の二〇二〇年、農業雑誌・地上に連載したエッセイ「農のダンディズム」の原稿から。タイトルは、「歴史が動いているぜ。オレたちの力でよ」。
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(工藤 稔)
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