「こっぱずかしい」という北海道方言がある。共通語の「こはずかしい」は、「ちょっと、きまりが悪い」というニュアンスで使われるが、北海道方言では「大いに恥ずかしい」の意味になる。テレビニュースを観ながら、「ああ、こっぱずかしいったらないな」と叫んでしまった。

 高市早苗首相がトランプ大統領に「二〇二六年のノーベル平和賞候補として推薦する」と伝えたと報じるニュースである。メディアに公開された首脳会談の冒頭発言で高市首相は、トランプ大統領がタイとカンボジアの国境紛争を和平に導き、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意を主導したとして、次のようにトランプ大統領を“よいしょ”した。

 「かつてない歴史的偉業だ。これだけの短期間に世界はより平和になった」

 「世界平和と安定へのトランプ氏の揺るぎないコミットを高く評価する。私自身も強い感銘を受けた」

 だからノーベル平和賞に推薦する、と言うのだ。今年のノーベル平和賞発表の前日、トランプ大統領は「二期目の九カ月間で八つの戦争を止めた」と自画自賛していた。来年こそは自分だ、ということなのだろう。かつて、これほど「ほしい、ほしい」と赤子のようにダダをこねる人物はいたのだろうか。世界中から非難を浴びながらガザでジェノサイド(大量殺害)を繰り返すイスラエルを支持し続ける我が身を振り返ることはないのだろうか。まっ、米国のベトナム政策に協力し、沖縄への核持ち込みに関する「密約」を結んでいた佐藤栄作元首相もノーベル平和賞を授与されているのだから、そもそもノーベル平和賞はいかがわしいモノと考えたほうが良いのかも知れない。ならば、トランプ氏ほどふさわしい人物はいないということか。少々長い枕はここまで。

 さて、二〇二七年にも再稼働される可能性が高い泊原子力発電所三号機(後志管内泊村)のことである。本紙十月二十一日号で報じたように北海道電力による安全対策についての「説明会」が七日、アートホテル旭川(七ノ六)で行われ、聞きに行った。

(工藤稔)
(全文は本紙または電子版でご覧ください)

(工藤 稔)

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