「怖いもの見たさ」――見れば恐ろしくなるのを知りながら、好奇心に誘われて、ついつい見たくなるのが人情であることをいう。そんな心理なんだと思う。このところの我が国の首相、女性初の総理大臣となった高市早苗氏、新聞の見出しにその名を見つけると、反射的に読み込んでしまう。彼女が師と仰ぐ、あの男についてもそうだった。実は好きなのではないかと自らに問うくらい、紙面にその名を探す。あっ、そうだ。ヘビが嫌いな人は山でヘビを見ることが多い、あの例と同じか。「嫌い、大嫌い。見たくない、遭(あ)いたくない」という思いが強いものだから、ヘビを探してしまう。あの形態なのかも知れないな。
高市政権は考えられない高支持率を維持したまま新しい年を迎えた。さて、総理大臣になった全能感に自ら痺(しび)れ、自分を絶対者の地位に置いて、相手を見下す態度を隠さない高市早苗はいつまで首相の椅子に座っていられるのだろう。国民は、いつまで支持を続けるのだろう。あぁ…。枕はここまで。
書きたくない。正直言って、黙っていたほうが良いのかも知れない、と思う。でも、書く。今年初めてのコラムだし。気合入れなきゃ。
『いま、小熊秀雄・今野大力』という冊子がある。昨年の五月二十四日に発行された。編集は小熊秀雄賞市民実行委員会。奥付には、「協力 大力祭運営委員会」とある。
あさひかわ新聞の読者はご存じだと思うが、中には「コグマヒデオって…」などとおっしゃる方もおられるかも知れないから、ちょっとおさらい。小熊秀雄(おぐまひでお・一九〇一―一九四〇)も今野大力(こんのだいりき・一九〇四―一九三四)も旭川ゆかりの詩人である。ほぼ同時代に旭川や東京で活動し、親交を深めた。日本が中国に侵略戦争を仕掛ける満州事変が一九三一年だから、アジア太平洋戦争の戦前から戦中にかけて二人は晩年を生きたことになる。日増しに国家権力による言論弾圧が激しくなる時代、二人は自由や理想を求める作品を次々に発表し権力に立ち向かって逮捕され、拷問を受けるなどして若くして命を落とす。
(工藤稔)
(全文は本紙または電子版でご覧ください)
(工藤 稔)
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