東鷹栖4線18号 TEL57―4046
国道四〇号から、突哨山の手前を左に。見渡す限りの水田の風景が広がります。その中に自宅を改装したカフェ「あずきや」があります。旭川刑務所の近く、と言えば分かりやすいかもしれません。
オーナーの山下英子さん(59)が八年前に自宅を改装してオープンしました。店内はコツコツと収集したアンティーク家具で統一されたオシャレな作りです。なんでも三十年以上通っていたお気に入りのアンティークカフェが店じまいしてしまい、それならば自分で、と思い立ったのがきっかけだそうです。
営業は木、金、土の週三日だけ。しかも夏季は八月十一日まで。何故なら、山下さんの本業は農家です。お米や野菜作りの合間をぬってカフェを切り盛りします。ですから収穫が忙しい時期はお休み。稲刈りが終わった秋から、またオープンします。
一番人気の「あんみつ」(五百円)をいただきました。たっぷりのつぶあんと寒天、パイン、白桃、みかん。オーソドックスですが、それがアンティークな店内にぴったりマッチします。店名にもなっている小豆は自家製です。なんでもこの辺りでは皆さん自家消費用に小豆を栽培するそうです。
窓際のカウンター席に座り、田園風景を眺めながらあんみつを一口。ほど良い弾力の寒天とつぶあんの優しい甘さ、ちょっと酸味のあるシロップ、「夏だなぁ」と実感する味わいです。
メニューは他にコーヒーと紅茶(ホット、アイス・各四百円)と手作りケーキとドリンクセット(六百円)など。あんみつは夏季限定。秋からは温かい「白玉ぜんざい」になるそうです。あんみつを食べるなら今しかありません。ぜひどうぞ。
営業日、木、金、土曜日。(八月十一日で夏季営業終了)午前十一時から午後五時まで。(取材・草嶋一介記者)
ケロコのひとことメモ
本当に素敵です。どこだろうと探して玄関の前に立ったとき、感動です。こんなお店があったなんて!
テーブルに置かれた小さな一輪挿しの花にも、センスと心配りが感じられます。コーヒーが来るまで、部屋のあちこちを見てまわります。キッチンも可愛い。本当は私もこんなキッチンに憧れてたんだよなあ。
あんみつは優しい味。自分の畑で取れた小豆がとてもおいしい。寒天の柔らかさもちょうどいい。
秋になると周りの景色や色も変わっているだろう。その前にもう一度行かなくちゃ。ここには日常と違う時間が流れています…。