末広2条7丁目 TEL57―0370
台湾料理って…と頭をひねりつつ、末広の住宅街にある「台湾家庭・屋台料理 」にやって来ました。
テーブルに着いた時から華やかな香りがします。「中華炒飯」(六百円)はたっぷりの干しエビに、ゴロゴロと豚肉入り。お米は柔らかめで、優しい味。日本人の知る炒飯とはちょっと違います。
「白菜中華煮定食」(七百五十円)はたっぷりの白菜を豚肉と生姜、干ししいたけなどと煮込んだ台湾の家庭料理。素朴な味わいに生姜の香りが広がり、ついついごはんが進みます。ニンニクを使っていない焼餃子(四百五十円)は豚肉のうまみたっぷり。
「海の幸、山の幸に恵まれている台湾は、中華料理と違って油はあまり使わずに塩で味付けします。肉は豚肉がほとんど。エビやシイタケ、貝柱や生姜など豊富な食材で香り付けします」と流暢な日本語で話すのは、店主の高橋琳さん。二十五年前に台湾から日本へ来て、観光協会の中国料理教室などで腕をふるってきました。
「旭川は台湾からの観光客が多いですが、台湾のことをよく知らない人も少なくないので、私の料理で台湾のことを伝えたいです」と話します。
試行錯誤を繰り返して完成したという「牛肉麺」(小ライス付・八百円)もいただきます。独特の香り、太めの小麦麺に濃いスープ。ゴロリと乗った牛肉の角煮。ズズッといただくと、初めは甘しょっぱい味だったのがグ~ッと香りや甘味が広がります。お米との相性もバッチリ。牛肉をしょう油や酒でじっくりと煮込み、なんと漢方で香りをつけているのです。
どれを食べても、あっさりとした味付けと食欲をそそる香り。ついつい食べ過ぎてしまいました…。
木曜定休。ランチは午前十一時から午後二時、夜は午後五時半から午後九時まで。(取材・太野垣陽介記者)
ケロコのひとことメモ
考えてみたら、台湾料理というのは食べたことがありません。以前、うどん屋さんがあった所に台湾料理のお店ができたと聞いてやって来ました。オススメという焼きそばや餃子を注文してみると…。
これは中華じゃない。焼きそばには干しエビや紫キャベツが入っていて、香りが違う。中華おこわは後引く美味しさ。一番気に入ったのは白菜の中華煮です。日本のお惣菜に似てるけど、ちょっと違う。
接客も良く、仕事も丁寧。ぜひ味わいに行ってみて下さい。