旭川市東8条4丁目 TEL24―2990
金星橋から国道39号へ向かい、石北線の踏切を渡るちょっと手前にある「名登利寿し」にお邪魔しました。
一九八四年(昭和五十九年)の開店以来二十九年、ご主人の阿部憲之さん(60)と奥さんの二人で店を切り盛りしてきました。
このあたりの新旭川地区には、かつて七軒もの寿司屋さんがあったそうですが、今では二軒になってしまったとのこと。「中心部に程近く商売には不向きなのかも知れませんが、住み慣れると良いところなんですよ」とご主人。
店の一番人気は「鯖の棒寿し」(千二百円)。最近は噂を聞きつけて飛び込み客がやってきたりするそうです。木枠の型で作る押し寿しとは違い、手で巻くので食感がフワッと柔らかです。そして鯖が大きい。通常の一・五倍はある身の厚い鯖が、ご飯、鯖、ご飯、鯖とミルフィーユのように重なっています。
まずは一口。肉厚の鯖のしめ加減が最高です。秘密はレモン。ご主人が一番気を使うところだそうです。鯖の後にガリのコリッという歯ごたえが、なんとも良いアクセントです。さすがご夫婦で試行錯誤を繰り返したという逸品です。
ランチタイムはそうめんが付いたセットメニューが人気です。生寿しセット、生ちらしセット、天丼セット、豚丼セットなど、どれも千円です。「お昼どきはご近所さんやはるばる車で遠くから来てくれるお客さんもいるんですよ」と笑顔で話すご夫婦でした。
昼の部午前十一時から午後二時。夜の部午後四時から十時半まで。月曜定休。
(取材・草嶋一介記者)
ケロコのひとことメモ
だいぶ前から、お店の前に立っている「鯖の棒寿し」ののぼりが気になっていたんですが、初めてのお寿司屋さんは入りにくいもの。でも、ついに棒寿しの魅力に勝てず行ってきました。
入ってすぐに迎えてくれたのが奥様の素敵な笑顔。ランチの時間だったので、生寿しセットを注文しました。そうめん付き。そうめんも美味でしたが、何と言っても生寿し。ネタがピカピカ光ってる。
お腹がいっぱいになったので棒寿しはお持ち帰り。この1200円は安い。良いお寿司屋さんを見つけました。ぜひ行ってみて下さい。