1ノ8西武A館2階・TEL73-4832
九月に閉店が決まった西武ですが、それまでに楽しめるお店もたくさんあります。今日は西武A館二階の「グランパピエ 石渡紅茶」さんにお邪魔しました。
買物公園に面した大きな窓と、オシャレな店内。店内中央ではカップやティーバッグを販売しています。
「ワインと同じように、紅茶にも産地があり、淹(い)れ方、味の違い、それらを楽しめるような飲み方を提案しています」と話すのは、代表でティーインストラクターの石渡啓嗣さん(64)。ワイングラスに入った綺麗な色の紅茶がやってきました。ワインをイメージして、食事にマッチするアイスティーに仕上げたそうです。ホットはティーカップではなく、より香りを楽しめるマグカップを使っています。
紅茶を楽しむお店ですが、もちろんお料理やお菓子のメニューも豊富。石渡さんおすすめの「スモークサーモンとアボカドのガレット」(千三百円)をいただきます――。
まずは紅茶を一口。紅茶は曜日替わりで、取材で訪ねた木曜日は「ルフナ」です。なんとも爽やかで上品、苦みがなく食事の邪魔をしない味わいです。
ガレットとは、そば粉を使ったクレープのこと。「パリッ」と心地よい食感。たっぷりの野菜にスモークサーモン、アボカドがヘルシーな味わい、そしてふんわりとそばの香りがします。ヘルシーなのでお年寄りもよく注文するそうです。
石渡さんは東京・浅草の出身。今はなきニュー北海ホテルで修業し、独立。パスタ専門店やカフェ、当時大盛況だったという動物園通りのお店「パパクルーズ」など、これまで約四十年、様々なお店を経営してきました。現在のお店をオープンしたのは八年前。西武が閉店した後のことはまだ決めていないとのこと。
「八十歳まであと十六年。そのぐらいまではまだまだ全力で頑張りたいね。いつも楽しんでお店をやっているし、お客さんを楽しませたい。閉店の話を聞いて、まだまだやりたい、改めてこの仕事が好きだな、と実感したから、いいキッカケになったよ、ハハハハ」。どこまでも明るく語る姿に、仕事への深い情愛を感じたのでした――。
定休日は西武と同じ。午前十一時から午後八時半(ラストオーダー午後七時半)まで。
(取材・太野垣陽介記者)
ケロコのひとことメモ
お気に入りのレストランです。西武がなくなっちゃったらどうしよう…と友達と話しています。
雰囲気も、お料理も、スイーツも、紅茶もお気に入り。ここは一人で来ても大丈夫。石渡さんの料理は本物です。気軽に入っても、大満足のプレートが出て来るんです。
そしてケースに並んだケーキ。お店でも食べられますが、お土産に持って行くととても喜ばれます。
紅茶も美味しいの。ダージリンの「ファーストフラッシュ」なんて、まさに芸術品。これからもお店が続きますように…皆さんもぜひ応援して下さい。