東神楽町南2東1ノ1・TEL74-6080

 コロナ禍のもと、新しく店が開店するのはうれしい。しかも、飲食店がもともと少ない東神楽町なのだからなおさらだ。オープンしたのは五月。旭川出身のオーナー成田裕介さん(29)は、高校を卒業した後、短大で栄養士の資格を取った。「作ることが何より好きで、高校生のときから将来は飲食をやりたいと思っていました」という。その後、いくつかの店で修業した後、様々な人の縁や地元の人たちの応援もあって、東神楽で夢だった自分の店のオープンにこぎつけた。

 海鮮の店がほしい、との地元の人たちの声にもこたえ、メニューは海鮮料理が中心。ランチメニューを紹介すると、刺身の海原5点盛り定食(千七百六十円)、鉄火丼(九百九十円)、漬けマグロ丼(千百五十五円)、鶏おろしポン酢定食(九百二十八円)など。一番人気という海鮮のポセイ丼(千四百八十五円)は、ギリシャ神話のポセイドンから名付けたそうで、遊び心もたっぷりだ。

 刺身の海神7点盛り定食(二千二百円)と、これも人気という和心のかご御膳(千五百円)をいただいた。7点盛りは、生エビ、タコ、ホタテ、ソイなど旬の刺身が山盛り。かご御膳は、ホタテバター焼き、合鴨のスモーク、ばくだん(サーモン、カンパチなど海鮮の長芋和え)など多彩なおかずがかごに詰められ、酒飲みの僕なら「日本酒が欲しい」とランチタイムらしからぬ声を上げてカミさんに怒られそう。

 「まだ手探り状態ですが、東神楽ならランチ、居酒屋はあそこだねと、地元の人たちから愛される店になりたい」と成田さん。ちなみに、夜は居酒屋になるそうで、本格的な炭火焼き料理も用意しているという。古民家風の店内は、広々として天井も高く、居心地がいい。

 定休日は日曜日。営業時間はランチが午前十一時~午後三時、夜は午後五時~十一時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 東神楽にオープンした和食屋さん。役場の近くだけれど、気づかなかった。店内は、欄間や扉などが木を基調としていて落ち着く。昔こんなのあったよね、と話が弾む。

 夜は居酒屋さんになるので、お刺身の種類が多く、お寿司もある。迷った末、漬けマグロ丼にした。驚いたのはお刺身の量。マグロの下にマグロがあり、これは大満足だ。友達の生姜焼き定食も、なかなかのボリュームで、味付けも良かった。

 見ていると、地元の人が多い。隣の人の親子丼も美味しそうだった。また行ってみよう。

2021年07月13日号掲載