永山3ノ16・TEL74―4661

 最近、おいしい洋菓子店が市内で増えている。一月五日にオープンしたばかりのこの店もその一つ。早くも、洋菓子好きの注目を集めているようだ。

 オーナーパティシエの田中さおりさん(44)は、もともと料理などを作るのが好き。しかし、高校卒業後にホテルに就職したものの、料理は男の世界で、女性がなかなか入り込めない。そんな思いがくすぶっていたとき、勤務先の研修でヨーロッパを訪れ、そこで洋菓子の魅力に取りつかれた。

 一念発起し、横浜と東京の洋菓子店で十二年間修業。満を持してUターンし、オープンにこぎつけた。ご主人もサラリーマンを辞め、店の接客担当としてさおりさんを支える。

 さおりさんの菓子作りは「素材の色を生かして季節感を出す」ことが基本。たとえば、一番人気のショートケーキ(プチ、税込三百五十円)。真っ白な生クリームの上に、赤いイチゴ、黒いブルーベリー、黄色いキンカンが彩られ、なんとも美しい。味も間違いなし。

 これも人気のピスタチオシュークリーム(同二百円)。カスタードクリームの抹茶色が鮮やかで、ピスタチオの濃厚な味がたまらない。

 店の名前は、フランス語で「一日」の意味。「一日一日が積み重なって月日が流れていくように、私たちの店もそんなふうに地元に根付いていきたい」と、さおりさんが思いを込めた。

 基本は事前予約が必要なホールケーキで、十二cmだと生ショート(同二千二百七十円)、生チョコレート(同二千三百八十円)など。当日買うことができるプチケーキも、チーズケーキ、チーズタルトなど毎日七種類ほど用意しているが、閉店前に売り切れることも多いから、ご注意を。バレンタインデーを前にしたこの時期、焼菓子詰め合わせ(五百五十円)も用意している。

 定休日は火曜日、不定休もあり。営業時間は午前十時~午後七時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 国道沿いだけど、ひっそりという言葉がぴったりのお店。ご主人が接客、奥様は奥でケーキを作っています。遅くいくと、なくなっていることも多いとか。

 お勧めは、ピスタチオシュークリーム。たしかに、ピスタチオ好きにはたまらない。チョコレートケーキも美味しいし、フルーツタルトも美しい。

 帰るとき「ケロコさんですよね」と言われた。十数年前、御夫婦の結婚式の司会をしたのが私! なんという偶然。分かりやすいように、のぼりとか立てるといいと思うんだけどな…。

2018年02月13日号掲載