1ノ7Ashビル地下1F・TEL26―8656

 熟年の僕にとって、喫茶店といえばコーヒーを飲むところ。でも、今どきの喫茶店はレストラン顔負けの食事メニューと味を持つ店が多く、度々驚かされる。ここもその一つ。

 旧丸井今井内に一九八二年創業した老舗。その後、現店名に変えて宮下通、そしてこの八月に現在地に移転した。

 コーヒーは、選び抜いた高品質の生豆を毎朝自家焙煎。食事メニューは定番のトーストセット(九百八十円)から様々なカレー、パスタ、ドリアなど四十種ほどがズラリと並ぶ。こちらも、食材は信頼できる中札内産の卵、チーズは十勝産、ソーセージはドイツ国際食肉加工コンクール金賞、パンはビタミン・ミネラルたっぷりの全粒粉、やわらかな道産小麦の二種というこだわりだ。

 二代目社長の北村裕作さん(31)によると、父親と一緒に工夫を重ね、メニュー数は創業当時の倍にもなるそう。「毎日食べても安全でおいしいものを目指し、日々改良を続けています」と北村さん。

 お薦めはまず、キーマカレーセット(千三百八十円、単品九百八十円)。道産豚ひき肉とたっぷりの野菜を、スパイスと赤ワインだけで煮込んでいる。キーマはあまり好きではない僕も、粗挽きのひき肉が旨さにあふれ、ちょっと辛めのスパイシーさと合わさってたまらない。サラダには、客が買い求めるほど人気というクリーミーナッツ、タマネギの二種のドレッシングが添えられる。これにデザート、飲み物付き。

 オムライス(八百円、セット千二百円)も人気の一品。ケチャップライスを包む卵は、厚さが一㌢近くもあってフワフワ、トロトロ。とっても幸せな気分になる。
 移転して間もないというのに、ランチタイムを過ぎても広い店内の半分以上が埋まっているという人気ぶりにもうなずける。

 無休。営業時間は午前十時~午後八時三十分。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 ここは、丸井さんにあったときから大好きなお店。オムライスと辛いパスタ・アマトリチャーナが大好き。他のメニューもおいしいと思い、頼もうと思うんだけれど、お店に来ると、どうしても食べたくなる。他のメニューはパフェ以外、食べたことがないの。

 アッシュの地下に移転したと聞いて、今度こそはと思っていたけど、口が勝手に「オムライス」と言ってしまった…。やっぱり安定したおいしさ。
 新しいお店は、広くてとてもお洒落。ランチはもちろん、夜もくつろげますよ。

2018年10月23日号掲載