東3ノ11ノ2・TEL23―2699

 料理は食材も大切だけれど、調味料が何よりも決め手―。こんな僕の勝手な理想を、見事に体現してくれたような店。営業するのは週に二日だけ、メニューも日替わりランチ(千二百円)と週替りカレー(九百円)の二品だけ。でも、とにかく、また行きたくなる。

 この日の日替わりは、自家製塩麹の唐揚げをメインに、ひじきの煮物、マロニーの中華サラダ、パプリカの焼き浸し、ブロッコリーとゆで卵の和え物、漬物は白カブの浅漬けとゴボウのバルサミコ漬け、キノコの味噌汁。高価な食材は一つもない。でも、どれもこれも美味しいのだ。その秘密が調味料。醤油も味噌も味醂も、みんな手作り。塩だって、熟成させた岩塩を竹筒に詰めて焼いたもの。

 「何十種類も塩を集めていますが、この塩のパワーはすごいですよ」と、店主の利波知里さん(40)。僕の知っている店で、ここまで調味料にこだわった店はない。

 もう一品のカレーは、シーフード。エビ、イカ、ホタテなどがごろごろ入っている。付けあわせの紫人参の酢漬けが相性抜群だ。週替わりでキーマ、角煮、牛モツなどを出しているそうだ。

 利波さんは、元自宅だった店の二階でネイルサロンを経営するネイリスト。でも、調理師だった母親の影響か、子どものころから料理を作るのが大好き。いつか、私の料理をお客さんにお腹いっぱい食べてもらいたいという夢を実現し、先月中旬に友人でコーヒー担当の辰田紀恵さん(55)(愛称のっち)と開店した。

 週二日とはなんとももったいないが「私たちが一番やりたいこと、楽しいことをしようというのがこのお店。私たちがそうだったら、お客さんにも楽しい時間を過ごしてもらえるでしょ」と利波さん。とにかく、調味料のすごさを一度味わってください。

 営業は水、木曜日の午前十一時三十分~午後二時(ランチ)、午後二時~四時(ティータイム)。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 何度か行こうかと思ったけれど、水曜日と木曜日しか開店していないので、なかなかタイミングが合わない。やっと行くことが出来ました! 一目で気に入り、食べるともっと気に入りました。
 鹿の角とか皮とかが店内のあちこちにあると思ったら、オーナーの利波さんは鹿猟をするとか。
 コーヒー担当はのっちさん。好きな豆を使って私なりの淹れ方をしていると言う。確かにおいしくて優しい味のコーヒーだ。
 ランチも一品一品手をかけていて、料理好きというのが伝わってくる。