西御料2ノ2ノ1ノ9・TEL73-7279

 まずは、「メヘンディ」という耳慣れない言葉を説明しなければ進めない。ここは、旭川で初めてメヘンディを本格的に体験できるカフェなのだから。

 メヘンディは、インドのヒンズー語で「ヘナ(植物の一種)で肌に模様を描く」という意味。インドからアジア、アフリカにかけて広がる伝統文化で、描くと幸運をもたらし、悪いものを寄せ付けないとされる。欧米はもちろん、最近は日本でもファッションとして取り入れられるようになってきた。タトゥーと違って、茶~オレンジ系の模様は、一、二週間で消えるという。

 店主の伊藤朋枝さん(42)は、十年前にこのメヘンディに出会い、絵を描くことが好きだったこともあって「とにかく可愛いし、描くことで勇気ももらえる」と夢中になった。しかし、まだまだ一般的ではないメヘンディ。「気軽に足を運んでもらおう」と料理も修業し、この四月に店をオープンした。

 コーヒーは、豆を札幌の有名店から仕入れる本格派。体によさそうな料理は、免疫力をアップさせるハーバード式野菜スープ(三百八十五円)、とろーり卵のチキン焼きカレー(九百九十円)じゃがいもとブロッコリのたらこパスタ(同)、クミンシード香るトマトチキンカレー(七百七十円)などがそろう。

 焼きカレーは、ベースにしている野菜スープの甘さが際立ち、半熟の卵を崩すとチーズとカレーとが合わさって絶品。おいしかったので取材翌日、僕も真似して作ってしまった。パスタも、たらこと無塩バター、生クリームが絶妙の配分で、ケロコさんも真似て作ったというのも納得。料理は、やっぱりセンスだなと思い知らされた。

 メヘンディは、簡単なワンポイントなら十分ほどで体験でき、料金は千円から二千五百円。「自分を大切にする時間を、ぜひここで過ごしてください」と伊藤さん。

 定休日は、水、木曜日。営業時間は午前十一時~午後六時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 ヘナで模様を描くメヘンディ。知らなかった。肌がオレンジから茶褐色に染まり、1、2週間で消えていくそう。これから半袖を着るので、ちょっとやってみたくなった。

 このメヘンディを体験できる場所が、カフェにもなっている。お腹がすいていたので、じゃがいもとブロッコリのたらこパスタを注文。添えられたじゃがいもとブロッコリーが、パスタによく合う。

 帰りに、たらことブロッコリーを買って、翌日真似して作ってみた。コーヒーにもこだわっているみたい。ぜひ、行ってみて。

2021年06月22日号掲載