神居3ノ10ノ1・TEL74―7939

 うちのカミさんは、ソフトクリームが大好き。食べ歩きに付き合っているうちに、僕もソフト店に詳しくなった。今のところ、気に入っているのはジャパチーズ(七条買物公園)のソフトなのだけれど、ここのソフト(三百五十円)も負けず劣らず美味しい。

 クリーミーながら、かすかにシャーベット状の食感。後味はすっきり。とにかく、やさしい味なのだ。材料は、道産牛乳ときび砂糖だけ。香料などの添加物は一切使わず、工夫を重ねて今の味に行きついたそうだ。

 店主は門真千咲さん(27)。市内の飲食業の会社に勤めていた七年前、イタリアへ研修旅行に行き、カプチーノの美味しさに目覚めた。帰国後、猛勉強し、コーヒーを淹(い)れるスペシャリスト「バリスタ」の資格を、旭川では最年少で取得。そして二年前、夢だった「お客さんと気軽にしゃべれるコーヒースタンド的な店」を開店した。

 小さな店内では、コーヒー(アメリカーノ・三百八十円、エスプレッソ・二百十円、カプチーノ・四百五十円)などの飲み物のほか、至福の濃厚ガトーショコラ(五百八十円)、生チョコトリュフ(四百八十円)などオーガニック手作りケーキもそろえている。

 中でも門真さん一番のお勧めは、豊浦町のイチゴを使ったいちごミルク(四百八十円)と、いちごシェイク(同)。門真さんは豊浦町の出身。バレーボールの選手として特待生で旭大高に進学し、以来ずっと旭川暮らし。「旭川ではまだ知名度が低い豊浦のイチゴの美味しさをぜひ知ってほしい」と、同町の農家から直接イチゴを仕入れているそうだ。

 その自慢のいちごミルクを飲んでみた。これがまた実にやさしい美味しさ。いわゆるイチゴ味ミルクとは全くの別物。神居方面に出かけるときの楽しみが増えた。

 これから暖かな季節を迎え、店外のベンチでも味わえる。ぜひ、寄ってみてください。

 定休日は月曜日。営業時間は午前十時~午後七時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 ソフトクリームが美味しい季節がやってくる(私は一年中、美味しいんだけどね)。どんなソフトクリームでもいい、という訳ではない。くどすぎてもダメ。氷っぽいのもダメ。ほど良くクリーミーで…。

 そんな私の好みにぴったりなのが、ここのソフトクリームだ。いちごミルクも好き。最初に行った時、「豊浦産イチゴ使用」というのを見て、旭川にも美味しいイチゴがあるのに、と思った。でも、店主は豊浦の出身だ。故郷の産物を盛り上げようという気持ちが伝わってくる。

2020年04月21日号掲載