末広1ノ1ノ1・TEL76-7008

 豚肉に特化した店として、昨年一月にオープンしたばかり。でも、このコロナ禍のもとでも連日の賑わい。早くも旭川の人気店となる予感がする。

 人気メニューの双璧は、五種類の豚丼(八百円)と味噌ホルモンラーメン(同)。まずは豚丼。注文を受けてから炭火で焼くロース、バラ、サガリ、タンモト、ホルモンの、なんと五種類もの豚肉が、ドデーンとご飯の上に載っている。甘辛い秘伝のたれは、継ぎ足してうまさを増し、かすかに炭火の香りがしみ込んで絶妙の味。肉の食べ比べのなんと楽しいこと。豚肉好きにはたまらないだろう。

 そしてラーメン。最近、歯が痛む僕はホルモンと聞いて腰が引けたのだけど、口に入れると驚くほどの柔らかさ。コリコリではなく、フワトロなのだ。ピリッと辛いスープと麺、そしてホルモンの組み合わせがすごい。一度食べたら、はまるわけだ。

 運営するのは、建具製作のイシグロ製作所。女将の石黒亜実さんによると、今は廃業したラーメン店の味を復活させようと仲間で盛り上がり、築八十年の古民家を改装して開店したそう。店内に、昭和の懐かしい雰囲気が漂っているのも魅力の一つだ。元気に炭場に立って肉を焼くのは、店長の津田麗佳さん。「五種類もの肉を載せた豚丼は他にはないと思いますよ。新しいことに挑戦しなければ」

 他にも、チャーシューのチャーマヨ丼(七百円)、味噌ホルモン丼(八百円)、タンモト丼(八百五十円)など、安くてボリュームたっぷりのメニューがそろっている。これらを詰め込んだ自信のオードブル(一人前二千円)の予約も受け付け中だ。

 また、今年八月にオープンした二号店の旭川ラーメン村店では、四種のカレーラーメン、ホルモンラーメンなど、本店とは味も麺も変えたメニューをそろえているそう。食べ歩くのも楽しそうだ。

 定休日は水曜日。営業時間は午前十一時~午後三時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 このお店、勢いがあって、なんだか元気をもらえる。周りの男性が「平和、平和」と言うので、気になって行ってきた。

 売りは味噌ホルモンラーメンと豚丼。この豚丼を考えた人はすごい。5種類の肉を1つの丼に載せようなんて、普通考えない…。

 友達は豚丼、私は肉焼きむすびをテイクアウト。これで夕食のメニューに悩むことはない。これらのおいしさの秘密はタレだろう。ごはんにタレをかけただけでも、食べられるそうだ。次は思い切りお腹をすかせて行こう。

2020年11月24日号掲載