豊岡14ノ6ノ1・TEL74-8315

 ドーナツって、小麦粉の生地に砂糖、卵、牛乳などを加え、揚げた甘い菓子。昔から、僕の周りにも大好きな人が多い。洋菓子なのだけれど、戦争中も敵性語のドーナツを「砂糖天麩羅」と言い換えて生き延びたというぐらいだから、人気のほどが知れる。沖縄のサーターアンダギーやチュロス、かりんとう、揚げパンなど、みんなドーナツの仲間だ。

 旭川でも洋菓子店の常連で、専門店もある。そこに今年一月、新たな専門店として登場した。もともとは、代表の柴田裕介さん(44)が十年前、札幌で移動販売車を巡回させるようになったのが始まり。五年前には白石区に本拠の店を出店する人気ぶりで、旭川店は二号店となる。

 柴田さんは、昔から甘いものは苦手だった。でも、たまたま知り合った店のドーナツは美味しく食べられた。「これなら、自分でもできるかもしれない」と、脱サラしてこの店に入って修行し、ドーナツ屋を始めることにしたという。

 自分なりに工夫してたどり着いたのは、手作りで一つ一つ丁寧に揚げる昔ながらのドーナツ。「機械では出せない柔らかさがうちの特色。外はサクッとして、中はフワフワ。生産性は悪いですけどね」と柴田さん。現在、販売しているのは人気ナンバー一のホイップクリーム(百五十円)以下、プレーン(百十円)、ストロベリー(百四十円)、シナモンクリーム(百五十円)など十三種。このほか、ドーナツラスク(二百円)も人気急上昇中だ。

 コロナ禍での旭川出店は無謀、との声もあったそう。「でも、たったひとつのドーナツでも人を笑顔にすることができる。こんな時代だからこそ、笑顔の輪を広げたい」と柴田さん。春には、帯広店の出店も検討している。また、全道を回る移動販売車も冬期を除いて続けており、二号車の購入も予定しているそうだ。

 不定休。営業時間は午前十時~午後七時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 私は1年中ダイエットしているのだけど、新しいドーナツ屋さんができたと聞いたので、2個だけ買おうと行ってきた。でも、見てしまうと2個だけというのは無理。あれもこれもと買ってしまった。

 さすがに1日では食べきれず、次の日も、また次の日も食べる。でも、最初と変わらず柔らかい。私が思うドーナツとは、ちょっと違った美味しさ。友達のご主人が毎日買ってくるというのも納得だ。

 色々な種類があり、どれも美味しいけれど、私はプレーンが好き。3個は食べられます。

2021年02月23日号掲載