6ノ7、YMSビル1F・TEL74-3948

 市中心部には、本格的なパン屋が極端に少ない。近年、郊外には魅力的なパン屋が次々に開店しているというのに…。残念と言うか、悔しい思いをしていたら、中央郵便局向かいに昨年十一月、新しいパン屋が開店した。ケロコさんに聞くより早く、行ってみた。

 店内は、おしゃれなブティックのよう。運営するのは、障がい者の就労支援を行っている事業所「あおいSORA(そら)」。責任者の秋元嘉之さん(37)によると、事業の一つとしている民泊の清掃業務がコロナ禍のために激減したことなどから、新たな分野に参入することにしたという。

 扱っているパン・ドーナツは約三十種類。ドイツやフランスなどから直輸入した冷凍のパン生地を、店内のスチームオーブンで午前三回、午後三回焼いている。ヨーロッパの小麦の強い香りと風味、そして焼きたてのパリパリサクサクの食感が自慢だ。

 中でも、一番人気は三種のプレッツェル(百八十~二百八十円)。結び目の形が独特なドイツ発祥の焼き菓子・パンだ。ビールのつまみに出ることが多い小さく固い菓子タイプではなく、ここのものは旭川ではめったに見られないパンタイプだ。続いて人気なのは、フランス直輸入の生地を焼いたクロワッサン。チョコ、あんこなど八種類(二百二十~二百八十円)をそろえている。

 僕は最近、イオン西店の輸入食材専門店でフランス産の冷凍パンを良く買う。初めて食べたとき、フランスの小麦はこれほど美味しいのかと驚いたのだ。ここのパンも同じ美味しさが感じられる。たとえ冷凍といえども、小麦に力があれば勝負できるということなのだろう。

 このほか、全粒バゲット、石窯バゲット(各二百五十九円)、スコーン(二百四円)、シナモンデニッシュ(二百四円)などもある。なお、店名はフランス語で「食欲」と言うような意味で、良い食を追求していこうとの願いを込めたそうだ。

 定休日は日曜日。営業時間は午前十時~午後五時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 最近は家にいることが多いので、3食しっかり食べている。

 パンはおやつだと思っていたけれど、毎日3食となると、主食になる。どうせ食べるなら、焼きたての美味しいパンがいいと思っていたら、願いが届いたのか家の近くにパン屋さんがオープンした。

 クロワッサンが好きだけど、ここはすごい。1種類じゃない。中にジャムやあんこが入っているのがある。好きなのを絞り込もうと思ったのに、全部美味しくて困ってしまう。朝食のクロワッサンとプレッツェルが楽しみだ。

2022年01月11日号掲載