5ノ7、第2コアビルB1
TEL23-7388

 野菜は体にいいし、できるだけ食べたい。でも、野菜のおいしい料理って意外と難しい。それに、色々な野菜を取りそろえるのは大変だ。我が家でも、しょっちゅう腐らせている。この店、そんな悩みを解決してくれる。何しろ、オーナーの金子裕之さん(39)が「家庭では食べられない野菜料理を出すように心がけています」と言うほどなのだから。

 市内の味噌工場で働いていた金子さんが、野菜の居酒屋と位置付ける念願の店をオープンしたのは二〇一一年のこと。独学で野菜ソムリエの資格も取り、創意工夫を重ねてきた。さらに、東旭川町東桜岡に、友人の農家の空いている土地を借りて、農場「ヨツクロファーム」も開設。ロマネスコ、インカのめざめ、紫キャベツなど珍しい野菜を十種類ほど栽培し、店の料理に使っている。

 現在、野菜を中心とした創作料理は何と八十種類ほど。人気のメニューを紹介すると、インカのめざめでフライドポテト(八百五十八円)、ヨツクロ畑のバーニャカウダ(千四百八円)、野菜がお花畑のようなヨツクロファーム(二千百七十八円)、エビとアボカドを詰め込んだまるごとトマトのおしゃれサラダ(八百五十八円)。もちろん、野菜料理以外にも、野菜満載のパスタやチャーハンなどがそろっている。

 取材に訪れた日にいただいたのは、まだ名前も付けていないという新作の大根サラダ(七百八十円の予定)。自社農園の紅くるり大根、紅しぐれ大根に、イエロー人参とタマネギ、オリーブオイルのドレッシングがかかり、目を見張る美しさ。食感もソースとの相性も絶妙で、まさに家庭ではまねができない美味しさだった。

 飲み放題付きのコース料理も四千円から用意している。野菜中心とあって女性客が多いようだけれど、男性だってここの料理を食べないともったいない。不定休。営業時間は午後六時~午前一時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコメモ
 料理は美味しいのが一番だけれど、見た目も大事。この前いただいたコース料理では、一品一品出てくるたびに歓声があがり、写真を撮るのが忙しかった。

 野菜ソムリエのオーナーは、美味しい料理を食べてもらおうと、自社農園で野菜を作っている。こだわりが半端ではない。

 コースは、飲み放題付きで四千円。高いと文句を言うことはあっても、安過ぎると言うことはほとんどない。自社農園野菜を使うからリーズナブルにできるとか。欲のない人だなあ。ぜひ行ってみてください。

2022年04月12日号掲載