東光2ノ3ノ3・TEL35-4733

 最近、市内の弁当・惣菜店の充実ぶりがすごい。長引くコロナウイルス禍のもとで、飲食店から業態転換を図っている店も多いのだろう。当欄でも、この一年間で五店舗ほどは紹介したのではないだろうか。
 この店は新参では

 

なく、三十年も前から続く老舗の人気店。ずっと宅配専門だったが、今年四月からテイクアウト専門店に変わった。店主の伊藤哲幸さん(59)によると、六十歳を迎えるのを機に、少しペースダウンしてゆっくり仕事をしようと決めたそう。

 伊藤さんは、もともと会社員だったが、飲食が大好きで脱サラしてこの店を始めた。メニューは、独学で工夫してきたものばかり。約七十種類の総菜と弁当があり、この中から連日二十五種類ほどを日替わりで提供している。訪れた日は、弁当が豚ロースの冷しゃぶ(六百九十円)、エビフライライス(六百円)、メンチカツごはん(七百三十円)、さばみそごはん(六百八十円)、総菜がひじきの煮物(百三十円)、キンピラ(同)など。閉店までまだ四時間もあるというのに、ほとんど完売状態で人気のほどが知れた。

 店のいちおしという、たれかつ(七百五十円)とポークチャップごはん(六百八十円)をいただいた。ごはんの上にカツオ節を敷きつめ、上に醤油ベースのソースをかけた三枚のトンカツ。子どものころ、弁当でよく作ってもらったのり弁を思い出した。でも、これは比べ物にならない美味しさ。ポークチャップも味は濃すぎず、薄すぎず、ご飯がどんどん進む。ひじき煮、ポテトサラダなどの惣菜もやさしい味だ。

 伊藤さんによると、一番気をつかうのは食材。肉類は知床どり、上富良野町の地養豚など、すべて上質の道産生肉を使っている。野菜は、奥さんの実家である当麻町の農家から仕入れ、その他もできるだけ旭川近郊産にしているそう。確実に買うには電話予約がお勧め。定休日は日祝日。営業時間は午前十一時~午後六時。
(ラッコよしき)

ケロコメモ
 お弁当屋さんです。きんぴらやサバの味噌煮、オムライスなんかもある。少し遅く行くと、ほとんど売り切れ。やっぱり美味しいお店は、みんなわかっている。一番人気は「たれかつ弁当」。こんな味だろうと想像してみる。ハズレはしないけど、ものすごく美味しいのだ。ご飯の上にカツオ節が敷き詰められ、その上に味の染みたカツがのっかっている。どうやったらこんなに美味しくなるのだろう。作り方を教えてくれるけど、どこかに秘密があるはず。また買いに行きます!

2022年08月16日号掲載