5ノ8、旭川はれて内・TEL 080-6090-5387

 近ごろ、料理雑誌などで「洋風おでん」の記事を時折見かける。これはいったい、どんな料理なのだろう。従来の「和風おでん」とどこが違うのだろう。先月オープンしたばかりの洋風おでんの店で、店主の稲葉千香子さん(54)に聞いてみた。

 和風おでんは、地域によって味や種などが違うご当地おでんがあるけれど、煮汁はカツオ節、昆布、醤油、酒などがほぼ基本。これに対して、この店では鶏ガラ、牛スジ、ニンジンやセロリなどの野菜、ローレルなどの香辛料を、塩だけで約六時間煮込み、漉してブイヨンを作る。このブイヨンでおでんの種を煮る。

 大根のトリュフソース(七百円)をいただいてみた。ダイコンはなんと三日間もとろとろと煮たもので、これに自家製のトリュフ入りホワイトソースがかかっている。まさか、ダイコンがこんな料理になるなんて驚き。ここまで来れば、洋風と言うよりフレンチおでんと言ってもいいぐらい。

 稲葉さんは、主婦とOLをやっていたが、コロナで気軽に外食できなくなった今こそ、飲食店でがんばりたいと、旭川はれてへの出店に応募。旭川ではまだ珍しい洋風おでんに照準を定め、フレンチのシェフについて半年間特訓してきたという。

 おでんのメニューは、ダイコン、ジャガイモ、半熟卵などが各三百五十円、手羽元、イカ串、笹豚角煮などが各四百五十円、おススメのつぶ、つくね、笹豚ソーセージなどは各五百円。

 「アトピーの子どもを育てた経験もあり、できるだけ添加物がなく、手作りするなど食材にはこだわっています」と稲葉さん。大雪地ビールなど美味しい酒もそろっている。ぜひ、初体験の味に挑戦してみて。営業時間は午前十一時~午後十時。不定休。
(ラッコよしき)

ケロコメモ
 7月にオープンした話題の「旭川はれて」。25軒もあるので、これから徐々に訪れよう。
 まずは、いつも営業している「ココロ」に行ってみた。フレンチおでんと聞いて、どんなおでんなのか興味津々。鶏がらスープは6時間煮込むそう。そのスープで煮込んだ鶏肉、ダイコン、ニンジン、ジャガイモの美味しいこと。これならニンジンが苦手な子どもでも食べられると思う。
 隣の人が食べていた「笹豚の洋風角煮」も美味しそうだった。なんだか居心地がいい、小さなお店です。

2022年08月23日号掲載