神居2ノ18 TEL 090-1306-0323

 以前、市内六条通にあったそば店「じゃずそば放哉」が移転。店名を改め、神居に店を構えた。

 そばには、留萌産のそば粉と小麦粉を使い、店主の舩橋裕幸さん(72)が毎朝、その日に使う分を手打ちする。船橋さんが「のど越しの良さと、つゆとの相性を重視しています」と語るそばは、白い見た目が特徴の「更科」と風味豊かな二八の「田舎」の二種類から選べ、土・日曜日には「十割」も数量限定で登場。つゆは、利尻昆布や干しシイタケ、厚削り・中厚削り二種類の鰹節と宗田節でとったぜいたくなダシと、熟成された「かえし」を合わせた、少し甘めの味わいだ。

 早速、天ざる(千三百円)をいただく。つゆをつけてひと口すすると、船橋さんが話す通り、そのまま飲み込めてしまうほどの、つるっとしたのど越し。噛みしめるたびに、ほどよい甘みのつゆとそばの風味が混ざり合い、格別においしい。

 天ぷらはエビ天のほか、マイタケ、ナス、ブロッコリーなど数種類の野菜。野菜天には、山歩きや野菜作りが趣味の舩橋さんが収穫した、旬の山菜や野菜を使用する。また、分子調理器を導入したことで油切れが良くなり、これまで以上にさっくりした食感に仕上がっている。

 メニューは、ざる(七百円)、かけ(七百五十円)、とろろ(八百八十円)、カレー(九百五十円)など単品のほか、ミニサイズの野菜天丼、豚丼、えび重のいずれかと、そばのセット(九百五十~千百五十円)も用意する。

 そして、「じゃずそば」時代との一番の違いは、新たな店名にある通り「カフェ」の部分だろう。

 以前から「食事のシメに甘いものが食べたい」と客からのリクエストがあったことから、移転を機にスイーツメニューを追加した。パウンドケーキ、ドーナツ、チーズケーキ(各三百円)の三種のスイーツは船橋さんの妻と娘の手作りだ。それぞれ単品はもちろん、コーヒーやルイボスティーなどのドリンクとのケーキセット(五百五十円)でも食べられる。今春には、富良野市の牧場の生乳を使ったソフトクリームの販売も始める予定だという。

 船橋さんは「カフェの要素が加わったことで、以前の店と比べ、そばを食べた後も、ゆっくり過ごしてくれるお客さんが多くなりました。お会計の時に『おいしかったよ』と言ってくれるお客さんも増えているので、その言葉を励みにこれからもおいしいそばを提供していけたら」と語る。

 営業時間は午前十一時から午後三時まで(二時半ラストオーダー)。月・金曜日定休。(東寛樹)

 

ケロコメモ
 まちなかから移転した一路庵。どんな風になったのか楽しみに行って来た。
 店内はやっぱり居心地が良く、そばも変わらず美味しい。ちょっと遠くになったけど、行く価値あり。
 美味しいおそばは幸せを感じます。

2025年02月25日号掲載