比布町西町3ノ6・TEL0166-74-5697

 素敵なカフェが、こんな小さな町にもあるとは。立ち寄りたくなる店がまた増えた。

 比布駅舎の中にもお気に入りのカフェ(ピピカフェ)があるけど、こちらは駅舎に近い駅前通り沿いの民家をお洒落に改装し、二年ほど前にオープンした。店主は、元・花農家の武井香純さん(48)。「穏やかで至福の時間を過ごしてほしい。そんな思いでお店作りをしています」と武井さん。

 主なランチメニューは、今週のランチプレート(コーヒー付き、千二百八十円)と本日のスパイスカレー(同、千円)。訪れた日のプレートのメインは、ひき肉のトマトソース和えとマッシュポテト、パイ生地を三層に重ねたキッシュ。スープは、鳥皮とタマネギをひたすら炒めたというクレソンのオニオンスープ。武井さんが「出来るだけ添加物の入っていない調味料を使って心にも体にもおいしい料理を心がけています」と言うように、味へのこだわりが伝わってくる。

 この日は残念ながらいただけなかったが、ご飯も町内産の特別栽培米の玄米を圧力釜で炊き、三日間かけて発酵させた酵素玄米を出しているそうだ。

 コーヒーは、以前この欄でも紹介した旭川の「ジーン珈琲」(七ノ一)から、独自にブレンドしてもらった豆を取り寄せている。豆は、我が家でもときどき買い求めているのだが、飲んでみると味が違う。聞くと、ゴールドフィルターを使っているため、豆本来のオイルや微細な粉も一緒に抽出され、とろりとした味わいになるのだとか。

 スイーツも、濃厚大人のガトーショコラ(四百五十円)など思わずため息が出そうなおいしさ。新型コロナウイルスのため、現在は昼だけの営業(日々情勢が変化しているため、電話で問い合わせを)だが、店内はゆったりとしており、コロナのストレスを少しでも発散させてはどうでしょう。
 定休日は月、火曜日。ランチの営業時間は午前十一時~午後三時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 友達が「ステキなお店に連れて行ってあげる」と言う。車に乗ると、旭川を出て比布町に向かった。比布駅前だ。なるほど、お洒落な感じ。私好みだ。

 コーヒーのいい香りがする。迷うほどメニューはないけど、何を食べようか。こういうお店のカレーって美味しいんだろうなと思いながら、ワンプレートランチにする。

 とても体にやさしそう。珍しい素材を使っているわけではないけど、食べたことのない料理。お腹いっぱいになったのに、ケーキも食べた。あの雰囲気、また味わいたいな。

2020年05月12日号掲載