十三日付毎日新聞二面の記事の見出し「『ミニマムアクセス米』 主食用の輸入前倒し」を見て、思わず「アホかぁ」と叫んでしまった。コメを作りたい農家に半世紀もの間、「コメを作るな。コメの代わりに別の作物を作ったらカネをやる」とイジメ続けて、挙句、外国産のコメを輸入するってかい? 記事は次のように書く。

 ――小泉進次郎農相は十二日、外国産米を無関税で政府が輸入する「ミニマムアクセス(MA)米」について、主に主食用として調達する枠(年間最大十万トン)の輸入を前倒しすると発表した。例年九月に入札を始め、十二月ごろから引き渡しているが、今年は今月二十七日に初回の入札を実施し、九月下旬をめどに引き渡す予定で、三カ月ほど早まることになる。高騰しているコメの不足感を解消するのが狙いだという。(中略)

 政府はこれまで約九十一万トンあった政府備蓄米について、約八十一万トン放出することを決定している。小泉氏は残る約十万トンを放出してもコメ価格が下がらない事態に備え、MA米の前倒し輸入を打ち出し、一時的に市場のコメの流通量を引き上げたい考え。それでもコメ価格が落ち着かなければ、政府による外国産米の緊急輸入も検討するとみられる。(引用終わり)

 政府備蓄米が放出され、大型スーパーやら大手雑貨店やらで五㌔二千円ほどで売られて、客が行列をつくる光景がテレビニュースで繰り返し流れる。みんな五㌔の米袋を抱えて笑っている。家人が、「この人たち、前から、そんなにご飯を食べていたのかな?」とつぶやく。コメが足りない、値段が高騰している、という時流に乗って“コメほしいポーズ”を取っているだけなんじゃないの? と。僕もそう勘ぐる姿勢に反対はしない。正直、「お前ら、普段からそんなにご飯を食っていたのかあ?」と疑っている。

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(工藤 稔)

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