旭川市東光3条4丁目 TEL31―2872
東光の住宅街にある手作り惣菜の店「囲炉里」にお邪魔しました。
三年前、ご主人の山下修市さん(63)が定年退職したのを機に自宅の一部を改修して店舗を構えました。奥さんの秀子さん(59)と二人で切り盛りします。
惣菜は和食を中心に主菜、副菜が三十品ほど。料理は日替わりもあれば、週替わり、季節替りもあり、これらをまとめて「気分替わり」と銘打ちます。四十年以上、和食の料理人として働いてきた経験を持つご主人、“引き出し”の数は誰にも負けません。
ショーケースを眺めると一番に目に飛び込んだのが「鯖味噌煮」(一切百八十円)です。「今晩は、こいつと焼酎で一杯やっか」と、思わず買ってしまいました。
こぶし大ほどある鯖には、甘じょっぱい味がしっかりとしみ込んでいます。しかもじっくりと煮込んでいるので箸でほろほろと身がほぐれ、骨まで食べられます。味の決め手はご主人特製の合わせ調味料。砂糖や醤油、味噌などが複雑にからみ合った深い味わいに、長年調理人として腕を振るった年輪を感じます。ほとんどの料理に使う万能調味料だそうです。
ひじき煮、コンニャクたらこ和え、煮豆、イカの酢味噌和えなど、どれもが百グラム百八十円程度です。ハンバーグ(二百円)、野菜のきんちゃく(百五十円)などなど、どれもこれも美味しそう、そしてリーズナブル。今晩のおかずにぜひどうぞ。
午前十時半から午後七時まで。日曜定休
(取材・草嶋一介記者)
ケロコのひとことメモ
年末。外出の機会が多くなり、つい買ってきたお惣菜に頼っちゃうことも。でも甘すぎたり、いかにも出来合いという感じだったり、なかなか…。
ところがワンランク上のお惣菜屋さんを見つけました。仕事がとても丁寧。例えば「ふろふき大根」は、このまま素敵な器に入れれば、会席膳にも出せます。
私が気に入ったのは「半熟玉子」。このまま食べても良いし、ラーメンにのせても良し。そして最近あまり見かけなくなった大学芋。飴がけではなく、真っ白に砂糖をまぶしたもの。甘いけど甘過ぎず、いくらでも食べちゃう。ぜひ行ってみてください。