神楽岡6ノ6ノ6・TEL65-8080

 たまにラーメンを食べたくなることがある。手っ取り早く即席ラーメンを煮るのだけれど、必ず麺と同じ量ほどの野菜を入れて食べるのが僕の流儀。ラーメンだけだと、炭水化物が過多。野菜を加えると、味が美味しくなるし、栄養もたっぷり取れる。

 この店のラーメンも、野菜の量にはこだわっているらしい。中でも野菜が山盛りだというちゃんぽん風ラーメンを頼んでみた。確かに、麺が見えないほど山盛りだ。キャベツ、もやし、白菜、キクラゲ、ニンジン、絹さやと野菜は六種類。さらに、エビ、イカ、豚肉、そしてカニカマまで入っている。スープは優しい味だし、これはすごい。店主の田中和敏さん(67)によると、野菜だけでもざる一杯に相当する百七十㌘近くあるそうだ。

 田中さんは三十年以上、両親と食堂を営んできた。両親の他界を機に、いったんは店を閉めたものの、七年前に「毎日食べるほど好き」なラーメンの店として再出発した。

 味の基本は、豚骨、野菜、煮干しだけでとった澄んだスープ。正油(七百円)、同野菜(八百円)、同ネギ(九百円)などラーメンの種類は十八種。ケロコさんは五目あんかけ(九百五十円)を食べたらしいけど、他にも珍しいものがある。潮のうまみたっぷりなのが、アサリ(九百五十円)。殻付き、むき身のアサリが計百七十㌘近く入っている。エビの味、風味が満点というのがエビ味噌(九百五十円)。表面にびっしりと浮かぶ真っ赤なエビ(オキアミ)で、麺もスープも見えないほど。なんとも豪快なのだ。

 「これでアサリラーメン? エビラーメン? なんて言われたら嫌だから、アサリもエビもすごいと言われるぐらい入れている」と田中さん。どのラーメンも、これしか食べないという熱烈なファンがついているそうだ。

 定休日は火曜日。営業時間は午前十一時~午後三時、土、日曜日は午後五時~七時三十分も営業。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 ラーメン大好き。でも、あんかけラーメンって食べたことがない。あんかけ焼きそばならあるけど。友だちが「すごく美味しいから行ってごらん」と言うから、早速行ってみた。

 運ばれて来て驚いたのはボリューム。肉も野菜もたっぷり。ご主人に、「ずいぶんたくさん野菜が入っていますね」と言うと、「ちゃんぽんならもっと入っているよ」と言うではないか。

 友だちが注文したアサリラーメンにこれまた、びっくり。アサリ、アサリ、アサリだらけ。もちろん、美味しい。ご主人は本当に太っ腹だ。

2021年01月19日号掲載