忠和5ノ1ノ6・TEL86-0318

 食にこだわりを持っている店が好きだ。市内では、ラーメン店に比べてうどん専門店は極端に少ない。やっぱり、うどんは関西圏の食べ物なのだろうか。でも、僕は関西生まれで、うどんが大好き。この店のように、こだわった美味しいうどん店があるのは感動ものだ。

 開店したのは五年ほど前。うどんの魅力に取りつかれ、全国を転勤しながらうどんを食べ歩いていた杉山雅彦さん(50)が、脱サラして故郷にUターンして始めた。札幌でうどん店を開いていた父親、旭川でうどんの製麺所を経営していた祖父とひい祖父と、四代にわたるうどん一家。その血を引き継ぐ杉山さんの〈食べる人を驚かす我流の創作うどん〉に、今ではファンも数多い。

 メニューには、鍋焼きうどん(千九十円)、辛みそ雑炊うどん(千四十円)、カレー雑炊うどん(同)、ぶっかけ梅自慢うどん(八百四十円)などが並ぶ。麺は、道産小麦「きたほなみ」を二日かけて手ごね、熟成させ、手打ち、手切りしたもの。モチモチとした食感、煮込んでも残る強いこしが特徴だ。出汁は、日高こぶ、根昆布、本鰹、宗田鰹、有機醤油などすべて国産で、化学調味料は無添加。うどんに千円かけるのは高いと思う人もいるかもしれないが、ここのうどんの美味しさを一口味わうと納得するはず。

 鍋焼きと人気一位を争うという季節限定(二月末まで)のつくねと山かけの煮込みうどん(千九十円)をいただいた。五つも入ったつくね団子、そして穂別町の農家から取り寄せているという「だるま芋」という品種の雪のように真っ白の長芋のすりおろしが、うどんと相性抜群。外気が零下二十度に下がろうと、これを食べれば体はポッカポカ。

 三月からの季節限定うどんは、鶏ごぼううどん。どんな味なのだろう、今から楽しみだ。定休日は水曜日と第三木曜日。営業時間は午前十一時~午後三時、土日祝日は午後五時三十分~八時も営業。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 寒い時に食べるうどんは最高。特に好きなのは鍋焼きうどん。家でもよく作るけど、杉の鍋焼きうどんはレベルが違う。

 まずは、うどん。こしが違う。煮込んでクタクタのも好きだけれど、やはりこしがあると食べ応えがある。驚くのは具だくさんだということ。10種類近くが入っている。モチ入りの巾着も美味しかった。

 ここは、うどんぜんざいも美味しい。次に食べてみようと思っているのが「つゆおにぎり」と「辛みそ雑炊うどん」。ダイエットはそれからだな。

2022年02月08日号掲載