永山3ノ1ノ4、ラウンドワン1F・TEL48-2366

 初めて入った巨大なゲームセンター。目を回しながらセンター内を捜し歩いたら、なんだ、国道三九号に面した、とってもわかりやすい場所にあった。だからなのか、センター利用者が客の中心かと思っていたら、ほとんどは外部からこの店目当てに来る人だという。十三年前から続く人気店なのだ。

 中心はドーナツ。チョコミルク、いちごミルク、メイプルシュガー(各百六十二円)、カフェモカ(二百五円)、コーヒーチョコレート(二百十六円)など、定番に季節限定品も加えてなんと五十種類ほどもある。

 パンは、人気ナンバーワンのてりやきチキン南蛮バーガー(二百九十七円)、あらびきホットドッグ(三百四十五円)、あげぱん(百八十三円)、くるみとクーベルチュールチョコパン(二百二十六円)、塩バターパン(百七十二円)など三十種類ほどをそろえる。

 店主の河野玄洋さん(45)は、もともと札幌の洋食店やケーキ店などで働いていたシェフ。前オーナーから頼まれて働き始め、八年前には店を買い取って独立を果たした。この店に来るまでドーナツとパンには縁がなく、いずれも独学。「ドーナツもパンも小麦粉で味が変わる。どこにもない個性的な味を目指しています」。小麦粉は、美瑛町産の三種類の粉をブレンドして使っているそう。

 商品はみんな大きい上に、食べてみるとドーナツもパンも小麦の味がしっかりしている。河野さんの意気込みが伝わってきそうだ。

 残念ながら訪れた日は、人気急上昇中というシマエナガドーナツは品切れで、「シマエナガさんは飛び立ってしまいました」とのお断り。巣の中のシマエナガ、雪の上のシマエナガと二種(各三百四十五円)あり、ドーナツの穴の中に可愛らしいシマエナガの菓子が鎮座している。野鳥ファンの僕としては、絶対に手に入れなければ。不定休。営業時間は午前十一時~午後七時三十分(完売次第閉店)。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 あまり教えたくないお店。ドーナツ屋さんかと思ったら、パンもあるし、オーダーのデコレーションケーキもある。

 ドーナツの種類が多いこと。1つ1つ見ると、本当に丁寧に作っているのが伝わってくる。ただものではない。作っているのは、イケメンの玄洋さん。人柄がドーナツにもパンにも表れている。

 感動したのがデコレーションケーキ。3日前までに要予約で、相談しながらイメージを作っていく。これが、見たことないくらい美しい。今年の誕生日はこれに決まり。

2022年02月22日号掲載