2ノ7・TEL25-0039

 寿司は、僕の大好物のひとつ。誕生日は絶対に寿司と日本酒、と決めているぐらい。でも、寿司店は旭川でも敷居が高い。その結果、行くのはちょっと高級な回転寿司店となるのだけれど、所詮は回転寿司。どこか、庶民的で美味しい寿司店はないのだろうかと思い続けていたら、この店に出会った。

 カウンターには、いつも常連さんが陣取って和気あいあい。主人夫婦は、とっても気さく。その上、絶品の寿司がおまかせ五貫七百円、同八貫千円で食べられるのだから、これ以上言うことはない。

 店主の秋山和也さん(36)は、実家が市内の老舗お好み焼き「関東」。ご本人は札幌の全日空ホテル内の日本料理店、そして先日この欄でも紹介した旭川お城の鯉寿しで修業し、二〇一二年にこの店で独立した。まだ若いけれど、北海道全調理師会主催の調理技能コンクールすし調理の部で金賞を受賞した経歴を持っている。

 この日は、札幌から訪れた客を案内してコース料理(飲み放題六千円)をいただいた。前菜から抜群の味付けの数の子盛り合わせ、ナマコとワカメの酢の物が出され、期待が高まる。まだちの揚げ出しなど、どれもこれも美味しく、メインの刺身盛り合わせと寿司盛り合わせは期待を上回る美味しさと美しさ。

 「寿司は自分が好きなので、魚を一番良い状態で出そうと特にこだわっています。だから、お客さんからほめられたら本当にうれしい」と秋山さん。コースは、飲み放題付きが四千円から、料理のみが三千円から。一品料理も、もつ煮込み(六百円)、豚角煮(八百円)、手羽先竜田揚げ(五百円)、季節の天ぷら(八百円)、三種類のポテトサラダ(七百七十円)など、手ごろな価格で多彩にそろっているのもうれしい。

 僕もこの店の常連客の一人になれないかと、切に願っている。定休日は日曜日。営業時間は午後五時三十分~十一時(コロナ重点措置中は九時まで)。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 ここは、私の旭川でのお気に入りのお店。ベスト3に入る。

 あまり教えたくないけど、まるで自分の店のように自慢すると、その人も気に入り、気が付けばいろいろな会合の半分以上はここでやっている。

 何がいいかというと、まず美味しい。雰囲気がいい。ご夫婦の感じもいい。リーズナブルだ…と、書き出せばきりがない。

 この店を知ってから、私の締めはここのお寿司。カウンターに座って、3、4貫ほど握ってもらう。それが、超おすすめなのです。

2022年03月08日号掲載