1ノ8、フィール旭川B1・TEL56-0787

 最近、道産小麦を原料にしていることを売りにしているパン店が多い。僕も、これまで出来るだけ道産小麦が原料のパンを購入してきた。しかし、道産小麦のパンって本当に美味しいのだろうか、安全なのだろうかという疑問もわく。

 この店は今月、障がい者の就労を支援している事業所「あおいSORA」が本店(六ノ七)に続く二号店として開店させた。本店と同じく、約三十種類のパンの冷凍生地をフランス、スペイン、ドイツなどヨーロッパから輸入し、店内で焼いている。石釜バゲット・ハーフ(三百十円)、全粒バゲット・同(同)、パーティプレッツェル(二百十円)などのほか、特に力を入れているクロワッサンは発酵バター(二百八十円)、五穀の恵み(二百五十円)、ミニ(二個二百八十円)など十種類ほどそろえている。

 


 EUは食の安全規制が厳しく、味についても僕が愛読する「失われし食と日本人の尊厳」(イル・ブルー・シェル・ラ・セーヌ企画)で、著者でパティシエの弓田亨さんが「栄養豊かなフランス産の小麦粉で作ったパンは、本当においしい」と絶賛するなど定評がある。石釜バゲットなどをいただいてみたが、強い小麦の香りと風味に改めて感心させられた。道産小麦は、とてもこうまではいかない。

 

 二号店ではこのほか、本店にはないケーキも、福岡あまおう苺モンブラン(四百円)、八女抹茶モンブラン(同)、レアチーズケーキ(二百二十円)など十五種類ほど登場させた。店長の佐々木幸行さん(49)によると、お客さんの出足は好調。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻が暗い影を落とし、わずかオープン十日ほどで二十円前後の値上げをする羽目になったとか。
 店内では、障がい者六人が指導員とともに働き、一日三回以上、焼きたてのパンを出している。ぜひ、美味しいパンを食べて障がい者の方々を応援しませんか。営業時間は午前十時~午後七時三十分。無休。
(ラッコよしき)

 

 

ケロコメモ
 6ノ7にあるパン屋・モンテデジール。あまり旭川では見たことのないパンやドーナツが並んでいて、好きなパン屋さんのひとつ。その2店舗目が、フィール地下1階にオープンした。
 これまでは買物公園周辺にパン屋さんがなく、駅前イオンまで行かないとダメ。ここにできて、喜んでいる人が多いはず。
 行ってみたら、本店にはないケーキがある! 食べてみると、とても食べやすい。いつも必ずプレッツェルとクロワッサンドーナツを買うけれど、新商品のキーマカレー入りパイも気になるなぁ。

2022年08月30日号掲載